火災保険の月払い、年払い、10年払いの違いを見てみましょう
- 2019.10.11
- 火災保険
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火災保険の月払い、年払い、10年払いの違いを見てみましょう
火災保険の値上がりが続いています。2019年も火災保険は一部値上げとなりました。
火災保険の補償内容の見直しという部分も確かに有効な対策ではありますが、火災保険は万が一の時のために用意しているものなので、本当に万が一の時に保険料をケチって必要な補償をつけていなかったということになってしまうと本末転倒です。
保険の対象にはなりますが、事故があっても、自己負担が1万円かかる。あるいは自己負担が5万円というように、免責金額というものを設定して安くする方法もあります。
30万円の修理代がかかる事故が発生した場合は、満額認められれば30万円が保険金として受取れますが、免責金額5万円を設定すると25万円になる。というものが免責金額と言います。
しかしこれも要は補償内容を削ることになりますので、これも私はおすすめしていません。
あともう一つは今回ご紹介する、支払い方を見直す。という方法がありますので、今回はこの方法と、どれくらいの差がつくのかということについてお話していきます。
まずは火災保険の支払い方法は以下の3つが主にあります。
月払い、年払い、一括払い
の3つです。それぞれの支払い方で同じ火災保険の補償内容でもどれだけ火災保険料が違うか見ていきましょう。
火災保険料はとある保険会社の事例で、10の位を四捨五入した保険料です。
正確ではないのですが、おおよそこれくらい違うという参考に使ってください。
月払い
毎月一定額の保険料を支払う支払方式です。前提条件での火災保険料は
約4700円
になります。
長期月払い
月払いにはもう一つ長期月払いという方法があります。
通常の月払いは1年ごとに契約を更新します。
更新の際には保険会社の営業から連絡があり、火災保険の内容確認と更新をするかしないかを聞かれ、もし更新するのであればしかるべき手続きで契約をし、改めて火災保険証券と約款が発行されます。
長期月払いはこのやりとりがしばらくの間ありません。
5年間の長期払いということであれば、5年間はこのやりとりがありません。ということで保険会社にとってみれば1年ごとの更新よりも手間がかからないので、少し保険料が安くできる。という仕組みです。
1年月払い | 2年月払い | 3年月払い | 4年月払い | 5年月払い | |
保険料 | 約4700円※ | 約4500円 | 約4400円 | 約4300円 | 約4300円 |
※月払い1年は通常の月払いと同じ値段です。
月払いを1年更新ではなく、5年ごとに更新するだけでおおよそ月で400円火災保険料が安くなります。もちろん5年契約の間で3年目で解約することも可能です。
特に建物の売却や退去、取り壊しなどの予定が無い限りは5年契約の方が保険料的には有利です。
年払い
毎年1年分を支払うという方法です。前段の条件では、
年間約53,200円
になります。
12カ月で割ると、4433・・・円になります。先ほどの長期月払いの3年に匹敵する保険料になっていますね。
長期年払いもあります
例えば5年間の長期年払いという方法なら、毎年一定の日に1年分の保険料を支払うというやり方です。これも1年ごとに更新の連絡があって、しかるべき手続きをして、証券も毎年更新はしないので、保険料はお得にできます。
もちろん途中でやめることもできますが、解約をして帰ってくるお金は経過した日数によっては不利益が生じる可能性があります。
こちらも長い期間、売却等しない時は長期年払いを使うと少し安くなります。
1年年払い | 2年年払い | 3年年払い | 4年年払い | 5年年払い | |
保険料 | 約53,200円※ | 約51,100円 | 約50,000円 | 約49,500円 | 約49,500円 |
※1年年払いは通常の年払いと同じです。
5年年払いを選ぶと毎年約49,500円が引き落とされ、それが5年間自動的に継続する。という内容になります。
火災保険料49,500円を12で割って月換算すると、4125円になります。かなりお得ですね。
一括払い
最後に一括払いです。これが一番なじみがあるかも知れません。
1年分、2年分、3年分、今は最長で10年分を前倒しで全部支払うという支払方法です。
1年分一括払いは前述の年払いと同じ金額で、約53,200円なので、2年目から比較していきましょう。
2年分一括払い | 3年分一括払い | 4年分一括払い | 5年分一括払い | 10年分一括払い | |
保険料 | 約98,400円※ | 約143,600円 | 約188,900円 | 約234,100円 | 約454,900円 |
10年分一括払いを月で換算すると、
454,900÷120(カ月)=3790円です。
まともに毎月コツコツ払う最初の月払いのケースが月4700円なので、まとまったお金が出ていくというデメリットはありますが、10年分一括払いにすれば月換算で3790円。。約1カ月で1000円違ってきます。
途中でやめることは可能ですが、帰ってくる保険料を考えると途中でやめるとやめる年月によってはデメリットが発生します。長期で今の家に住むことを考えていない時等は、10年一括払いを避けたほうがいいです。
確実に今の家に住み続けるなら、10年一括払いが最も保険料的にはお得です。
ただ火災保険料の補償内容は今より下げずに、保険料を安くしたい場合は払い方を検討してみると安くする方法があるかも知れません。
参考までに。
地震保険も途中で付けられます
長期契約だからと言って、地震保険が途中で付けたくなったとしても付けられないということはありません。これも保険会社に問合せすれば、地震保険を今からつけたらいくらになるかという見積もりから申込までを行ってくれます。
この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー金子 賢司
これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー、公式HP
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