投資の必要性はますます高まっています

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投資の必要性はますます高まっています
SNSなどでは比較的リスクの高い情報などが出回っており、出元が不明な投資情報が氾濫しています。
会ったこともない人のリンクで詳細はこちらから・・という誘導をしているサイトやSNSも多いため、投資に対しては興味はあるけど踏み出すのは心配という気持ちもわからなくありません。
すぐに夢を見ずに、楽天やLINEやSBI証券など無難なところで少額からスタートすればよいのですけどね。
日本人はやっぱり貯金や保険がでじわじわとお金を増やすのが好きなのですが・・
もうじわじわ増えることもなくなるくらい、銀行預金や保険商品もお金を増やすという機能としては向かなくなってきています。
2020年から一時払いの生命保険の標準利率がゼロになります

このタイトルでは
??だらけかも知れません。
一時払いの保険というのは、まとめてお金を保険会社に預けるということです。
生命保険の保険料は毎月1万円とか5千円とか支払う方法もあるのですが、
まとめて100万円をボン!と支払ってはいおしまい。あとは私に万が一の時にはちゃんと遺族にお金払ってね。という、まとめて全部払ってしまう保険があります。
これを一時払いの生命保険といいます。(もっと細かくいうと一時払いの終身保険といいます)
このお金を預かったら、あとは生命保険会社がこのお金をつかって運用をして利益を出し、会社の運営コストや社員の給料や契約してくれた人に万が一のことがあった時の支払いの原資を作るわけです。
ただよく考えてください。
このケースでは100万円をドンと保険会社に預けてくれました。ということはこの預けてくれた人は、その100万円をつかうことができなくなってしまうという不利益が発生します。
そのため、生命保険会社は貯蓄型保険についてはそこまでして100万円をあずけてくれてありがとう・・ということで一定の利率をのせて私たちに返してくれるのです。
商品設計上単純計算はできないのですが、100万をあずければ多少は10年後多少は元本よりも上乗せされて101万になったりしますよ。
解約すれば預けたお金よりも多く受け取れるということです。
加入年齢にもよりますが、
元本割れしなければまあ・・加入してもよいかなというところですね。
ところが「標準利率の低下」によって、一時払いの保険がますます儲からなくなっていっているのです。
以下の表は標準金利が下がっていますよ。というグラフです。
保険会社はこの一時払いの生命保険(終身保険)の利率を標準利率というものを参考に決めています。
金融庁がこの標準利率というものを決めるのですが、それが2020年1月からゼロになることを表したグラフです。

標準利率が下がると何に影響するのか?
保険会社は契約者が万が一の時にちゃんと支払えるように、その分の金額を用意しています。これを「責任準備金」といいます。
ただ、保険というのはいつ誰の身に何が起こるかわかりません。
相応の保険料は計算してはいるものの、100万の費用がかかるかもしれませんし、この人がまた入院したりするかも知れません。
支払う側としてはやっぱり余裕をもって責任準備金を用意しておきたいところです。
保険会社は皆さんから預かったお金を運用して、少しでも不測の事態でもお金が払えるようにしています。
では例えば保険会社として少ないですが、1億円の責任準備金を用意したかったとします。
利率1%で運用できれば、だいたい9900万円をみんなからあつめれば1年後約1億にできます。
しかし世の中が運用が厳しく1%で運用するのは厳しい。
0.1%で運用しなければいけないとしたら、9990万円が必要になります。
余分に90万円をなにかしらで保険会社は用意しないと、肝心なみなさんの万が一のときにお金が払えなくなるかもしれないのです。
どうするかというと、
・保険契約者から集める保険料を値上げする。
・貯蓄型の保険の利率を下げる(貯蓄型ほ保険のメリットを少なくする)
この2つの選択肢が出てきます。
貯蓄型の保険はますますメリットがなくなっていってしまうのです。
保険会社自体も外貨建て商品にシフトしている

このような状況を保険会社も見過ごしているわけではありません。
各社外貨建て保険といって、少しでも利益のでる商品での商品に力を入れ始めています。
外貨建て保険はニュースなどで「元本割れした」などのクレームが窓販で続出している。と取り上げられることもあるのですが、商品自体に何か落ち度があるわけでは決してありません。
外貨建て商品は貯蓄部分については元本割れするかも知れないリスクがある商品です。
これを理解しておく必要がありますが、長期間運用をすればその他の投資商品同様に大きく資産を増やせる可能性もある商品です。
しかも万が一の時の保障にもなるといくきわめて、俗な言い方をすれば1つで2どオイシイ商品です。
預金や保険商品などは確かに安全なのですが、それだけでは低所得で老後の年金環境も悪化している今の若い世代(50代以下)はおそらく老後最低限の生活をして人生をまっとうすることが難しくなっています。
投資はお金持ちがやるものではなく、誰でも気軽にできる環境が整っています。
1万円を積み立てるなら、
1万円全部積立てするのではなく、5千円は現預金、2千円はちょっと安全な資産(債券など)、残り3千円はリスクの高い商品。
この3つトータルで2%の利益が出ていればいいという考え方をすればハードルが低くなります。
この状況で複利という方法(投資の一般的な方法)で20年運用すれば、元本240万(1万×12か月×20年)で約290万に増やすことができます。
全く難しい数字ではないことがお分かりいただけます。
問題は一つだけ、債券や投資信託、株式といったたくさんの知識を身に着ける必要はあります。
もし、銀行預金や保険での積立が安心で確実だと思っている人が一歩踏み出していただけたら幸いです。

この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー金子 賢司
これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー、公式HP
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