初任給を能力で優遇する企業が続出|変わる就活

初任給を能力で優遇する企業が続出|変わる就活

初任給を能力で優遇する企業が続出|変わる就活

くら寿司が入社1年目から年収1000万!

くら寿司は2020年度の採用から、幹部候補生として年収1000万の幹部候補生を募集すると発表しました。

もちろん普通の社員ではなく、ビジネスレベルの英語を持つ人材を最大で10人程度ということです。今後くら寿司は海外展開をふまえて若い「優秀な」社員の入社の募集をスタートしました。

人手不足で人件費が高騰しているという話もよく聞きますが、以前ZOZOが時給1300円で募集したところあっという間に募集枠がいっぱいになったということがありました。

そう考えると、人手不足ではないということが露呈してしまった出来事と言えるでしょう。

簡単にはいかないのは確かですが、業務効率をしようとするとベテラン社員の反発がある、または60歳以降の社員の雇用延長の面倒も見なければならない、年功序列という慣習も足かせになっています。

このような待遇をすれば、1000万の新入社員は幹部候補生なので、戻ってくれば管理職になり全員が年上の部下になります。

よほどの会社のサポートがないと、反発なども大きくなる懸念があります。

初任給は上昇傾向

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リクルート社の調べによると、2020年春の新卒者の初任給を見ると、初任給の引き上げを実施する企業は26.3%、今後引き上げを予定しているが23.6%、残りが予定なしとなっています。

引き上げ、または引き上げ予定は前年より7%高くなりこの流れは今後も続いていくでしょう。当然企業としては対応していかないと、良い人材に見向きもされなくなってしまうのでますますこの傾向は拍車がかかっていくと予想されます。

初任給上昇でも油断は禁物

初任給上昇は良い傾向です。しかし企業には改革も並行していかないと、苦労して雇用した優秀な新入社員もあっという間に社内の終わっている人材に押しつぶされてしまうことも懸念されます。

入社してくる社員は競争を勝ち抜いた優秀な人たちです。

全員がそうと言わけではもちろんありませんが、今すでにその会社で働いているモチベーションが低かったり、業務改善をするにあたり導入するIT機器に猛反発する勢力に嫌気がさすこともあると思います。

なかなか大企業のこういった勢力の終わりっぷりが世の名中に理解されないのは歯がゆいところですが、しっかりした企業はこの勢力にたいしても今、措置を講じているところです。

既存社員との調整はどのようにとるのか?

先ほどもちらっと触れたのですが、既存の社員よりも新入社員の方が初任給が高ければ、既存社員の反発は免れません。

この調整をどのように行っていくのかという対策も難しいところです。ただ、ここまで露骨にメディア等で発表されているようだと、もはやそのようなことで文句を言う社員は速やかにおやめいただいて結構です。というのが企業側のホンネかもしれません。←これはあくまでも予想です。

初任給の格差がさらに広がる

ソニーは一部新入社員の初任給を2割引き上げる、ヤフーは5割高く設定するなど、高度な人材に対して初任給に格差をつけるということを明確に提示するようになりました。

社内で同年代だから・・

同じ年数働いているから・・

そんな横並びで収入が決まっていく報酬体系は崩壊しつつあります。

当たり前ですが、学生のうちから備えておかなければならない時代になってきています。

学生のうちから何をしていきたいのかを考えておく必要がある

大人になったら何になりたい?

例えばプロ野球選手、プロサッカー選手など小さいころの目標はあるかもしれません。

企業が、能力によって初任給を大幅に変動する傾向が強まっているなら、学生は就職にむけて早めに対策を取っておくことが必要です。

くら寿司のように英語は必要なら英語を勉強する。

英語はいずれ翻訳ソフトが充実して話せなくても大丈夫な時代が来るかもしれませんが、現状は話せた方がよいですし、日本企業に魅力がなければアジアや海外の元気な企業に入社するという選択肢も英語力があれば可能です。

これからはAIが人の代わりに業務をこなすことになります。

AIから仕事を奪われるのをおびえるのではなく、仕事を奪う側・・AI技術を開発する側になること。

今後はAI技術を用いる際に大きなデータを活用する技術、マーケティングの技術者が求められるのでそれに向けた勉強をするなど早めに経済の勉強をすることが必要になってきます。

私が勉強不足だっただけかもしれませんが、当時の大学の勉強では経済の知識はあっても、今の世の中の経済がどうなっているのかを勉強をしている人は驚くほど少ないです。私ももちろんしていませんでした。

能力を磨き続けていれば、収入は上がる

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厳しいお話になってしまいましたが、学生のうちからどんな仕事をしたいのか?今その業界がどんな人材をもとめているのか?業界がどんな方向に進んでいるのか?それさえ押さえておけば、後はそれに向けて学生のうちから身に着けておくだけです。

今までの学生はいざ就職活動になって、初めてどんな業界がいいのか?何をしたいのかを一生懸命自分探し、自己分析等を始めます。

それをもっと早く行って対策を打ってそれに向けた技能や資格を取得するなどの備えがあれば、他の新入社員よりも初任給が高い人材として扱ってもらえる可能性が高いです。

仮に希望している企業がまだ初任給優遇等を、まだ導入していない企業だったとしても、御社に入社するために学生時代にこれだけの努力をして、こんな資格を取りました。なんていう面接で自己PRをされたら、のどから手が出るほど欲しい人材になっているはずです。

これも私たちの業界ではライフプランを立てるという言い方をするのですが、私たちが普段受けるような、収入支出という細かいライフプランというわけではなく、ご自身でまたは家族などでしっかり議論することができる問題だと思います。

企業の給料は下がり続けている、年金はどうなる?などあまり企業に勤めていてもいいことがなさそうな情報も出ていますが、今後働く若い人にとっては思っている以上に良い待遇を準備している企業が増えているということも情報としてお伝えさせていただきました。

これは若い社員に限らず、今危機感を持っている企業は多いです。多いのですが、ベテラン社員の反発で身動きが取れないのが現状です。ベテラン社員でも改革や業務に前向きだったり、自分で資格取得をして、勉強をしている社員にはまだ本当に少数ですが思わぬ出世や昇給を用意してくれる、新たな道が開かれるケースも見受けられます。

企業の中にいると閉塞感も大きくなってしまいますが、しっかりした企業の役員はキチンと危機感は持っています。ここがちょっとだけ一昔とは違っています。ひとたび動き出せば、前向きな社員や勉強を怠らなかった人が重宝される時代がきっときます。あきらめずに自分自身に磨きをかけていきましょう。