イデコ所得控除のメリット

イデコ所得控除のメリット

イデコ所得控除のメリット

イデコはなぜ節税になるのでしょうか?その仕組みを理解していきましょう。

その前に所得について理解をしていく必要があります。

所得とは

特に詳しく知りたい人はこちらを参考にしてください。

ここでは簡単に説明しますが、

所得とは

収入-支出になります。

収入-支出=所得

ということです。

私が良く使うくだりですが、以下の表をご覧ください。

これが日本の個人の所得税の仕組みです。

課税される所得金額とは?

上記表の中で「課税される所得金額」とは何でしょうか?

この「課税される所得金額」のことを「課税所得金額」といいます。

要するにこの課税所得金額が500万だったとしたら、

330万~695万の間に該当しますので、

500万×20%=100万

控除が427500円ありますので、100万-427,500円=

この人の税金は年間572,500円になります。

サラリーマンの方は税金を納めた記憶がないと思います。

サラリーマンの人がもし自分で確定申告をして、税金を払うようになったら3月にまとめて今の事例であれば572,500円を払わなければなりません。

でもサラリーマンは払っていませんよね。

サラリーマンの方はある程度毎月給料なので金額が変わりません。なので年末に一度にガバっと税金がとられないように、毎月給料から天引きしてくれています。

だから源泉徴収っていうんです。

見込みで毎月税金を皆さんの給料から差し引いているので、不測の事態には対応できません。不測の事態とは何かというと、配偶者ができた、生命保険に加入した、個人年金に加入した。などです。

例えば生命保険料控除です。

経理部はその人がどんな生命保険に入っているのかはわかりませんよね。

長年勤務している人は去年出してるから知ってるでしょ??

と思うかもしれませんが、解約しているかもしれませんし、見直しをしているかもしれません。

生命保険などもどんな内容に加入しているかわからないのです。

なので念のため、10月中旬くらいから経理部が生命保険のハガキをだせーーと言ってくるわけです。そのうちこのハガキも実は電子化になるのですが・・

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課税所得金額を下げれば税額が下がります

話がそれたのですが、要するに支払う税額を少なくするためには課税所得金額を下げればいいということがお分かりいただけると思います。

ようやくイデコの出番です。

先ほどの所得金額500万の方の事例でもういちどおはなしすると、

先ほどはこの人の税額は年間572,500円でした。

この人が月20000円イデコに加入したとします。

年間240000円資産運用をすることになります。

イデコはただ240000円を運用に回すだけではありません。

先ほどの所得金額500万から24万円を引くことができます。

500万-24万=476万円です。

今一度先ほどの表を参考に計算します。

476万円は330万超~695万以下に該当するので、

476万×20%=952,000円

952,000円-427,500円=524,500円

ということで支払う税率が下がったことがお分かりいただけると思います。

イデコに加入することで所得を下げることができたのです。

言い換えればイデコの金額分を所得から控除できたということになります。

これが所得控除です。

所得控除をした結果、税額が少なくなりました。

イデコをした場合としていない場合の税額の比較

先ほど所得が500万円のケースでイデコに20,000円(月)で掛金を払った場合、と何もしなかった場合

イデコ年240000円イデコなし      
524,500円572,500円

その差額は48000円です。

厳密には、これも生命保険料と同じで経理にイデコの金額の証明書となるものを提出して(イデコにも控除証明書のようなものがあります。時期になると送られてきます。)

年末調整をうけることになります。

イデコは税金がただ下がっただけじゃない

イデコは生命保険料控除のような控除がうけられるのですが、生命保険料は掛け金がそのまま所得控除になるわけではありません。

ところがイデコは掛け金がそのまま控除になります。

なおかつ・・

そのイデコの掛金は将来に向けての積立ですよね。何か物をかってお金を失うわけではなく、今使えないだけで将来の自分の老後の生活費になるものです。

将来に向けて備えをしたらその金額分に応じて節税ができてしまう。

イデコの所得控除はとてつもなくすごい、お得な制度なのです。

イデコがサラリーマンや公務員といった職種で、掛金の制限を設けているのは収入が多く節税をしたい人が、無制限にイデコに加入されてしまうと国が税金を全く取れなくなってしまうからです。

ちなみに所得が高い人ほどイデコは節税効果も大きいです。

仕組みを理解すれば簡単です。

所得2000万の人がいたとします。

2000万×40%-4,796,000円=

所得2000万の人の税額は3,204,000円です。

この方がイデコ先ほどの所得500万の人と同様、月2万円イデコに掛金をはらったとします。

2000万ー24万-4,796,000円=3,108,000円

所得控除の効果は96,000円!

先ほどの所得500万の方が48,000円なので、倍の効果がありました。

ということで、残念ながらお金持ち有利なところもありますが、そこはもう仕方ありません。お金持ちだけ控除額を少なくしたりすれば複雑になりますし、それはそれで不公平ですよね。

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専業主婦(夫)が所得控除の効果がないのはなぜか?

ここまでの話を総括すると、専業主婦(夫)がなぜ所得控除のメリットがないのかがわかってきます。以下はパートやサラリーマンの人に適用される給料を受け取る人向けの控除額の計算です。

専用用語をつかうと給与所得控除といいます。

見てほしいのは180万以下のところの、65万に満たない場合は65万円とあります。

何が言いたいのかというと、給料は65万までは税金がかからないということです。

さらに、基礎控除といって誰もが38万円の控除を受けることができます。

38万と65万を足すと103万円。

パートで働いている人はおなじみの金額だと思います。

この範囲内で抑えている人っていますよね。

収入金額給与所得控除
180万以下収入金額×40%65万に満たない場合は65万円
180万円超~360万以下収入金額×30%+18万円
360万円超~660万以下収入金額×20%+54万円
660万円超~1000万以下収入金額×10%+120万円
1000万円超220万円

例えばパートで年間の給料が100万だったという方がいます。

誰もが受けられる基礎控除で100万-38万(基礎控除)=62万

給料をもらう人は最低65万までは控除を受けられるので

62万-65万=-3万

ですが、マイナスにはならないため、所得が0円になりました。

所得がないので税金もかかりません。

パートの103万以内とはこういう理屈です。

そもそも税金がかからない人が、例えばイデコに月2万加入、年間24万控除ができたとしても、もう所得がゼロなので24万引くことはできません。

ということで専業主婦(夫)がイデコに加入してもメリットがないといわれます。

ただし、イデコ加入の3つのメリットのうち所得控除が使えないというだけで、

「入ってはいけない」

とか

「無駄だ」

というわけではありません。

しかし専業主婦(夫)がイデコに加入をする場合は積極的な運用をしないと元本割れをしてしまいます。

専業主婦(夫)が元本確保型の商品を選ぶと損をする場合

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イデコは資産運用なので、選ぶ商品によっては元本割れする商品があります。

しかし、定期預金や保険のように満期まで持っていれば元本割れしない商品もあります。

そう考えると、イデコを始めて元本割れしない商品を選んで所得控除だけ受けたい!と考えるケースがあります。

何が問題かというとイデコは毎月の手数料がタダではありません。

手数料ゼロと書いてある商品もあるのですが、実際はゼロではありません。よく読んでみてください。

運営管理の手数料がゼロであり、初回登録料と毎月の事務手数料はかかります。

事務手数料は金融機関によって異なりますが、数百円程度です。

とはいえ、数百円の手数料がかかるということはそれ以上のリターンがイデコの運用で得られないと元本が減っていくということです。

ということは節税効果がある人は、定期預金を選んで運用益がほぼゼロでも節税効果でメリットがあるのですが、

専業主婦(夫)がイデコを始めて、元本割れしないからと言って定期預金や保険商品を選んでも運用益はほぼゼロで、毎月手数料が差し引かれる状態になってしまいます。

ということで、専業主婦(夫)は節税メリットがなく、手数料は毎月差し引かれるので、手数料を上回る運用。

ようするにリスクもリターンも多少ある運用をしないと元本割れしてしまうということは考えられます。

長期運用でリスクを抑えることができますので、メリットがないからやらないと最初から避けるのではなく、ぜひ積極的に専業主婦(夫)の方も取り組んでいただきたいと思います。

運用商品の入り口としてイデコは最も優れた制度です。

この記事の著者

金子賢司(かねこけんじ)CFP資格所有者

これまでに1000件以上の家計の相談や住宅ローン、生命保険の相談に携わる。UHBなどテレビのコメンテーターや確定拠出年金、イデコのセミナー等年間50回程度のセミナーを行っています。 LINE@dli3529l Twitter @NICE4611 金子賢司 公式HP