イデコの一年分一括払いは可能か?「年単位拠出」とは?

イデコの一年分一括払いは可能か?「年単位拠出」とは?

イデコの一年分一括払いは可能か?「年単位拠出」とは?

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冒頭申し上げておきますが、生命保険や自動車保険の保険料のように1年分をまとめて支払うことはイデコはできません。

イデコの場合は「年単位拠出」といって、年払いとは若干異なります。

「年単位拠出」の仕組みを理解して、メリットデメリットを紹介していきたいと思います。

まず通常の生命保険を例にとってみましょう。

毎月5000円の生命保険に加入をしていたとします。これを1年分まとめて払うと60000円になります。しかし生命保険料や自動車保険、火災保険などはまとめて払うと通常はちょっとだけ安くなります。目安としては5%位といったところでしょうか?

この割引金額は保険会社によって異なりますので、都度確認をしていただいた方がよいですが、一般的には割引になります。5%割引だとしたら、60000円の保険料だったら、1年分まとめて支払うことで3000円安くなって57000円になります。

ちょっと賢い人は保険料なども年払いをして、その時点での支出は大きいですが長い目で見れば金額は安いので、長い目でみれば年払いあるいはそれ以上の長期での支払いの方がお得です。

しかしイデコでは「年払い」といいません。

なぜなら通常の保険でいう「年払い」とイデコの「年単位拠出」は全く仕組みが異なるからです。

イデコの支払い方法と支払い金額をおさらいしましょう

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従来のイデコの支払いスケジュールは毎月定額の掛金を拠出して翌日の26日に納付というのが基本的な流れです。←5月拠出は6月26日に納付します。この仕組みをしらないとこのブログの後半で混乱します。

イデコは最低5000円~スタートすることができます。12月分の拠出額は翌年1月26日に納付となります。ご存知の通りイデコは所得控除による節税効果が大きいので、活用している人も多いと思います。

こんなニーズが実はずっとありました。

「毎月払うのは無理なんだけど、ボーナスで支払いたい。」

毎月5千円はちょっと厳しいけど、半年ごとのボーナスの時に3万ずつできたらいいのに・・ということです。

従来は6月にボーナスをもらっても、その年の1月分、2月分、3月分などさかのぼって支払うことができませんでした。

イデコは残高不足で口座からお金がおちないと、その月は積立をしなかったことになります。

この人はボーナス月だけは払うことができるので、毎年6月と12月だけ掛金を払うことができる。。という状態なので毎月5000円という掛金のプランだったら、この人は年間で10000円分しか所得控除できていない状態になってしまっています。

ボーナス月にまとめて支払うことができたら、フルで年間60000円分所得控除のメリットが受けれるのに!!

こんな不満が実はありました。

ボーナスが出てるんなら、毎月払えるように取っておけばいいじゃん!

というツッコミもありますが、

人間はなかなか手元にお金があると使っちゃう生き物なんです。

ファイナンシャルプランナーが貯蓄をする方法ということで

収入-支出=貯蓄

では貯蓄額は安定しません。

収入-貯蓄=支出

この公式にしないと目標額はなかなかたまりません。すなわち収入からまず毎月の目標額を給与天引きなどで貯蓄し、残りが使っていい金額なんですよ。

という仕組みを強制的に作らないとなかなか貯蓄ができない生き物なのです。

イデコのボーナス一括払いが可能

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イデコの年単位拠出とは、イデコのボーナス払いだと考えてください。これも事前にそのような払い方をしますよと運営管理機関に提出しなければなりません。

運営管理機関とは皆さんがイデコを申し込んだ金融機関が、運営管理管理機関となっているのが一般的です。私たちは「ウンカン」なんて言ったりしますけど。

何事も計画的に行うのが、お金を合理的に生かす秘訣です。

ボーナスが年2回だからと言って、年2回のボーナス払いしかできないのか?というとそうではありません。

予め決めておけば、3カ月に一度、1年に1度(1年に1度の支払いは必須です)、など柔軟に任意で決めることができます。

年単位拠出の具体例

イデコの掛け金は5000円から1000円単位で選択することができます。

掛金の上限は職種などによって月1.2万円、2万円、2.3万円、6.8万円と4つ上限があります。

個人事業主は掛け金上限が月6.8万円なので、個人事業主を事例に年単位拠出の具体例を解説していきます。

【個人事業主Aさんの場合】

拠出限度額は6.8万円。この人は6月と12月にまとまった利益が毎年あるので、そのお金でイデコに充てようと考えている以下個人事業主ですがボーナスという表現をします。)

Aさんは区分を

12月~5月(月6.8万×6カ月=40.8万が半年間の掛金上限)

6月~11月 (月6.8万×6カ月=40.8万が半年間の掛金上限)

の2期間に区分しました。

実際の納付は6月と12月になるので、ボーナス払いを意図したものとお考え下さい。(この区分は2カ月に1度でも、3カ月に1度でも構いません)

1月納付分、月6.8万円が上限ですが、払いませんでした。なぜなら6月にまとめて納付する予定だからです。→1月に払わなかった6.8万円の枠を翌月に繰り越すことができます。

2月納付分も同様で払いません。さらに6.8万円の枠を繰り越し。1月分と合わせて13.6万円繰り越しです。

さらに3月、4月、5月、6月と

6カ月間で

6.8万円×6カ月で40.8万円のイデコ積立可能な枠があります。

ところが、夏は思ったほど利益が上がらず40.8万までイデコにまわす余裕がありませんでした。30万だけイデコに積立をしました。

40.8万-30万=10.8万を次の半期に繰り越すことができます。

この残りの枠は翌年に繰り越すことはできません。

後期、7月、8月、9月、10月、11月、12月で同様40.8万のイデコの積立枠ができます。

ところが前期10.8万の繰り越しがあるので、40.8万+10.8万で合計51.6万円の枠ができました。

その年の12月に51.6万円積立することができたので、まとめて払いました。

こうすることで年間81.6万円の所得控除の枠をフル活用することができました

12月に仮に51.6万円の枠があったのですが、40万しか積立できなかったら、残りの11.6万円は「翌年」に繰り越すことはできません。その年の金額の枠はその年に使い切らなくてはなりません。

年単位拠出のポイントは、いきなり初月に81.6万円積立することができないんです。

1月時点ではまとめて払うことが可能な金額はAさんの場合は6.8万円、

2月時点では13.6万円が上限

3月時点では20.4万円が上限

まとめて積立できる金額が徐々に増えて行くイメージです。

12月まで待って初めて81.6万円が積み立ての上限になるという点もこの年単位拠出のポイントです。

イデコ年単位拠出のメリット

老後の貯蓄

ボーナス等がある人には使い勝手が良い

前述しましたが、毎月は大変だけど定期的なボーナスも活用すればイデコにたくさん積立ができるという人にはメリットが大きいですし、所得控除の恩恵も大きく享受できます。

手数料が安く済む

イデコは毎月、信託報酬の他にもコストがかかります。

イデコの手数料はゼロなんていう広告もありますが、どんなに安くても月167円はかかるのです。

年単位拠出で年に2回払うという区分にしておけば、167円×2=334円で済みます。

イデコ年単位拠出のデメリット

資産運用の鉄則として、リスクを抑えて運用するためには長期で毎月積立をしていく「ドルコスト平均法」という仕組みを使うことがあります。

ドルコスト平均法は、簡単にいえば毎月一定額を積み立てる。だけの話なのですが、これが年単位拠出にしてしまうと、ドルコスト平均法の効果が働かなくなります。

リスク商品を扱わないですべて元本確保型で運用して節税メリットだけ受けたいという人にとっては好い仕組みかもしれません。

掛金を年単位拠出にしたいときは

運営管理機関に要請し、加入者月別掛金額登録・変更届を記入して、事前に年間の計画(当年の掛金額、翌年以降の掛金額欄に記入をします。