傷病手当金と出産手当金について。支給時の書き方
- 2019.06.12
- ファイナンシャルプランナー(FP) 年金、健康保険

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傷病手当金と出産手当金について。支給時の書き方
現状、公的医療保険の中でも国民健康保険にはない制度ということで傷病手当金と出産手当金は分けて紹介させてもらいます。
傷病手当金とは
被保険者が病気や療養のために仕事に就くことができず、給与が受け取れない、減額されたような場合は、本人や家族の生活の維持のため健康保険から傷病手当金というものが支給されます。
傷病手当金の要件
傷病手当金が支給となる要件は以下4点です。
①業務災害以外での病気、ケガの療養のために休業した
保険給付の療養だけでなく、自費で診療を受けたとしても仕事につくことができないという医師の証明があれば対象になります。
自宅療養も対象になります。
業務中や通勤中、美容整形のように病気とみなされないものは対象外になります。
②療養のために仕事に就くことができないこと
仕事ができないだけでなく、従来よりも仕事の内容が落ちるような場合も対象になる場合があります。同じ会社ではそれまでの仕事の内容や時間を多少変更して仕事に就くなどの場合は支給対象とならないことがあります。
③連続して3日以上休んだこと
病気やケガで休んだ帰化のうち最初の連続した3日間を除いて4日目から支給(この3日間のことを待期期間といいます)
以下の表の場合は、はじめて3日間続いたのは6/17からになりますので、6/17から6/19が待期期間6/20~支給(待機完成)となります。
休 | 出勤 | 休 | 休 | 出勤 | 休 | 休 | 休 | 休 |
6/12 | 6/13 | 6/14 | 6/15 | 6/16 | 6/17 | 6/18(祝日) | 6/19(日曜日) | 6/20 |
待期期間は仕事に就けないことが要件で、給料が支払われたり、有給休暇を取得した場合であっても待期期間に含まれます。
また祝日や休日も待期期間に含まれます。
④休業期間中に給与の支払いがない、または一定額以上減額された
業務外の病気やケガで就労ができず、給与が支払われなかった。または給与が減額されたときは差額が支給対象になります。
傷病手当金の期間
傷病手当金が給付される期間は待期完成した4日目から1年6カ月を限度に支給されます。
1年6カ月の間に一時的に仕事に復帰した場合は傷病手当金の支給は打ち切りとなります。また1年6カ月の中に一時的に復帰した期間も含まれます。
1か月間復帰したら、その部分は含まれず傷病手当金の期間が1年7カ月になるわけではありません。
傷病手当金の金額
支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を、平均した額を30で割りその金額に3分の2をかけた金額が傷病手当金の金額になります。
傷病手当金の特殊な事例
出産手当金との重複
出産手当金の要件と重複した場合は出産手当金が優先されます。重複して支払われることはありません。出産手当金の方が傷病手当金よりも少なくなってしまう場合は傷病手当金の金額が優先されます。
傷病手当金の要件が重複した場合
傷病手当金を受給している間に、別の傷病手当金の要件に該当した場合は金額は重複しませんが、期間はそれぞれ1年6カ月ずつで計算されます。(2度目の傷病手当金1年6カ月まで要件に該当する限り継続します)
障害厚生年金を受けられるとき
傷病手当金を受ける人が、同じ病気やケガで障害厚生年金を受けられるようなことがあった場合は傷病手当金は支給されません。
ただ障害厚生年金と障害基礎年金の合計額÷360が傷病手当金の日額よりも少ない場合は差額が支給されます。
労災保険と重複する場合
労働災害保険(労災)から休業補償給付を受けているときに、業務災害以外の病気やケガで働けなくなっても傷病手当金は支給されません。
しかし、休業補償給付よりも傷病手当金の方が少ない場合は、差額が支給されます。
傷病手当金申請書の書き方
傷病手当金の書き方はFP試験には出ません。読み飛ばして、出産手当金を閲覧してもらってもよいです。
各健康保険組合や協会けんぽから以下の書類を入手します。
①健康保険傷病手当金支給申請書
②負傷原因届(ケガによる場合)
傷病手当金支給申請書(被保険者記入用)
傷病名、初診日、病気かケガかを記入。申請内容は事業主の証明と療養担当者の意見を受けて記入をします。
また業務内容も記入します。
傷病手当金支給申請書(事業主記入用と療養担当者記入用)
事業主記入用はみなさんの職場担当者(社長の場合もあります)や病院の担当者に確認をして記入を依頼します。
必要書類の提出先
事業所を管轄する協会けんぽ支部(郵送も可)、または健康保険組合(自分の会社の担当に確認しましょう)
出産手当金とは
似たような制度で出産一時金がありますが、こちらは国民健康保険でも対象になります。
傷病手当金と主旨は同じです。被保険者本人が出産で会社を休み、その間に給与の支払いを受けられなかった時に出産手当金が支給されます。
出産予定日以前42日間(多胎妊娠の場合は98日)から出産後56日までの範囲が支給対象期間になります。
出産がおくれた場合は遅れた期間も対象になります。
出産手当金の金額
傷病手当金と同様です。
支給開始日以前の継続した12か月間の各月の標準報酬月額を、平均した額を30で割りその金額に3分の2をかけた金額が傷病手当金の金額になります。
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