ガソリン価格にも影響する、原油価格が株価や為替に与える影響

ガソリン価格にも影響する、原油価格が株価や為替に与える影響

ガソリン代が高い!!誰のせい??

いい加減いつ止まるんだろうガソリン価格の高騰と思いませんか?

ガソリン価格の高騰はただガソリンスタンドが儲かるようにさじ加減で値段上げちゃえーーとしているわけではもちろんありません。

実はOPEC(石油輸出国機構)という中東の産油国を中心にした組織がありここが価格を調整しているわけです。

産油国は国の収入のほとんどを原油の販売による収入に頼っており、原油の値段がさがると国のもうけが無くなってしまうので、原油を作りすぎて在庫調整の安売りをすることがないように生産調整をしているんです。

とはいえ産油国は中東にはたくさんあり、A国が生産をやめてもB国がじゃんじゃん生産していたら意味ないのでOPECという多くの産油国を巻き込んでみんなで原油価格を守ろうね。と組織をつくっています。

一時期OPECはたくさん作りすぎて在庫が余っていました。

そのため、原油価格は下がっていたのですが、生産調整を行い、在庫を減らす動きを見せるようになりました。

当然在庫がなくなってきたため、そろそろ生産調整やめようか・・という話題が出始めてきました。

今までは生産調整をしていたので、原油価格が上昇し、ひいてはガソリン価格に影響していましたが、減産調整を解除すれば、原油の生産を増やしてまた価格が下落していくことが考えられます。

今以上に原油価格が上がるかどうか、要するにガソリン代がまた上がるかはこのOPECの判断が大変重要な役割を果たしています。

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原油価格の上昇はインフレを引き起こす

インフレとは物価が上昇するということです。

例えばとある運送会社があったとします。

運送会社は当然ガソリンをたくさん使います。

ガソリンは原油を精製して造られるので、

原油価格が上がればガソリン代も上がります。

そんな最中ガソリン代が上昇することになったら、、

ガソリン代が今までは90円/lだったのに

100円/lになったらその運送会社はものすごいコスト負担になります。

そうなると配送料を値上げさせてほしいと価格に転嫁しますよね。

企業努力せいよ!と言ったらキリがありませんが、原則的には価格に転嫁します。

さらにプラスチック製品などにも原油は使われており、

商品のパッケージもプラスチックやビニールが使われているため

様々な商品の物価高騰に影響を及ぼすからです。

原油が上がれば、原油を原料としている製品の物価は上がります。

逆に原油価格が下がれば当然これらの物価も下がることが考えられます。

インフレは金利上昇を引き起こす

インフレが起こるとお金の価値が下がります。

??どういうことかというと、今まで例えばジュースが1本100円で変えていたものが、

物価が高くなり極端な話、同じジュースが1本200円になりました。

同じものを買うのに倍のお金が必要になったのです。

これは実質お金の価値が半分になってしまいました。と考えることができます。

かといって一般ピープルの給与が簡単に倍になるわけではありません。

物価が上がれば、一般の人はどんどん生活に困ることになってしまいます。

物価が上がるとお金が世の中にたくさん出回ります。

なぜかというと先ほどの物価が倍になったのを例にすると

世の中の出回っている物質の量は変わらなくても、

金額が倍になったのでお金は今まで以上に出回りますよね。

上記の100円の商品が200円になるようなインフレのご時世では、

売れた個数は変わらなくてもお金は今までの2倍出回ることになります。

世の中にお金が出回りすぎて余っている状況を作り出します。

これを抑えるために、政府は金利を上げて貯蓄するといっぱい利息が付くからお金使うの控えて預貯金してねーと世の中を誘導して出回っているお金の量を少なくします。

結果、インフレになると金利は上昇します。

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金利上昇と債券の関係について

ここはちょっと難しいのですが、金利が上がると債券価額は下がります。

理屈を知りたい人はコチラを参考にしてください

金利と債券の関係について

とにかく金利が上がると債券価額は下がります。

1口1万円で1年後には1%受け取れる債券を購入したのに持っていたのに、

金利が上がって1万円で2%の利息がつく商品が出てきちゃったということです。

1年待てば1%の利息は受け取れますが、万が一どうしても現金がほしくてこの債券を売るしかないとしたら売れますか?なんで1万円で2%の利息がうけとれる債券があるのに、アンタの利息1%の債券買わなきゃいけないのよ!!と言われますよね。

そんなこと言わずにおねがいしますよーー私いま現金必要なんだから・・

結果ちょっとお安くするから買ってちょうだいということになります。

だから金利が上がると、債券価額は下がるんです。

 

金利と株価の関係

債券はよほどの新興国でない限りは株式よりは安全な資産と言われています。

金利が上がると債券価額の金利も上がります。となるとわざわざ株式のようにリスクのある商品でやるより安全で金利の高い商品で運用したいと思いませんか?したがって株価は一般的には下落します。金利が下がれば、こんな金利の低い債券なんてアホらしい・・ということでということで株価は上昇する傾向があります。

日本への影響

OPECのくだりから戻ります(笑)OPECが原油の減産をやめる→原油価格が下がる→インフレ率が下がる→金利が下がる→アメリカ債券の利回りが下がる→アメリカ債券の人気が無くなり、円が買われる→円高になる→日本は円安が日経平均によい影響を及ぼす傾向があるので、日経平均株価が下がる。といった影響が巡り巡ってやってくる可能性があります。

まだOPEC総会が開催されていないので、原油の減産をやめるかどうかは決まっていません。

しかし原油や金利、為替、株価はそれぞれ深く結びつきあっています。

ここではまだ表現しきれていない細かい要因もあります。運用を始めたばかりでは難しいかもしれませんが、運用を始めたら、とにかく広い視野で様々な運用商品の勉強を取り入れるようにしていきたいものです。