日本版の芝麻信用、Jスコアを利用して清く正しく生きましょう
- 2019.05.24
- ファイナンシャルプランナー(FP) 経済
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日本版の芝麻信用、Jスコアを利用して清く正しく生きましょう
自分の信用情報が数値化される
芝麻信用(セサミ・クレジット)という言葉を聞いたことがありますか?
これは個人の信用情報を数値化しようという試みです。中国ではすでに一部でこのセサミクレジットが導入されています。
クレジットカードの利用時でお金の引き落としがされずに放置したり、ネット決済等を踏み倒したり、裁判での判決ででた賠償金を滞納したりすると点数がひかれます。
その他、学歴・職歴、人脈、ショッピング決済の支払い状況等を細かく数値化し、このスコア高い人ほど約束を守り契約を遵守する可能性が高いと見なされます。
これらはあくまでも同意のもとで収集され、自分に関する情報等を提供すればするほど、スコアがアップするという仕組みになっています。
このスコアはSNSなどにも掲載することができ、例えばFBやツィッターなどもセサミクレジットスコアが高ければ、全く知らない人から例えば友達申請やフォローがきてもスコアが高ければ安心な人だからまあいいかなと思う人もいるかもしれません。
スコアが低ければ、いい人そうに見えても身の周りは実はそうでもなかったり・・そもそもスコアが低い人は点数出さないですね。。
芝麻信用は何に使うの?
そんな数値何に使うの?と思うかもしれませんが、こんな数値があったら例えば金融機関はうれしくてたまらないですよね。
スコアが高い人は、住宅ローンや自動車ローン等の借り入れをしたときの金利が低くなったり、企業から割引券や入会金の特典などのサービスを受けることができます。
クレジットカードや金融機関などの煩わしい審査もスコアが高い人は優遇を受けられ、低い人は厳しい審査をされたり、サービスを受けられないということが考えられます。
自分の普段のふるまいが、点数になって様々な機関によって共有され点数によって、自分の日常生活の待遇が変わってくるというなんとも恐ろしい制度が誕生しています。
確かにこのような制度は、正しく振舞っている人は何の支障もなくうれしい制度かもしれません。しかし、何とか生活をしてなりふり構っていられないという生活をしている人にはますます生きづらい世の中になっていきます。
現状は国としてこのような芝麻信用が強制ではなく、多くの情報を差し出せば出すほど優遇措置が受けられるという内容になっています。
しかし、この制度は徐々にいろんな場面で拡大をしていくことが予想されます。悪いことが一切できない世の中になっていく。悪いことはしていない人が大半とは思いますが、何となく気持ちが悪い。恐ろしい制度。
中国は大変ね。と対岸の火事だと思っている人がいるかもしれません。
しかし、日本でもすでにこの仕組みがあるって知っていますか?
それがJスコアです。
Jスコアとは
私もSNS広告で偶然見かけて、気になって中身を見てみました。
Jスコアは日本版の芝麻運用(セサミクレジット)と言えるでしょう。
簡易版と会員登録版が用意されています。
このJスコアに情報を載せたからと言って、簡易版、会員登録版ともに信用機関に情報が知れ渡ってしまうわけではありませんので安心してください。
ただし、希望をすれば金融機関などに情報提供をすることができます。
一部ではこのJスコアの情報提供をすれば、金利を0.1%下げるなどのサービスをすでに一部金融機関が行っていました。
そしてスコアが高い人には、旅行会社や入会金などのサービスが優遇されるなどのサービスがすでに存在しているのです!
Jスコアではどんなことを質問される?
試しにやってみたいなぁと思うかもしれませんが、なかなか怖くて一歩踏み出せない人もいるかもしれません。私もそうでした。
どんなことを聞かれるのか、全部ではありませんが一部以下に書きます。
簡易版は不要ですが、実際のJスコアを利用するのは誰でも可能ですが会員登録が必要です。メールアドレスとパスワードを決める必要があります。
登録を行ったうえで以下の情報が聞かれます。(全部ではありません)
①自分の名前はニックネームでOK
②自分の住んでいる地域も郵便番号の頭の3ケタだけで大丈夫
ということでまず、この情報を入力しただけでは希望しない限りはどこかに自分の情報をしられることはないです。
しかし、冒頭でメールアドレスとパスワードを決めているので、メールアドレスで本人が特定されないか若干不安が残ります。私はこのままサービスを利用しようかと思ったので、日常のアドレスを使用しましたが、そうでない人はアドレスを新しくつくったり、めったに使わないアドレスなどのダミーで使うことも一つの方法です。
③自分の年齢(年代のみ)
④家族構成
⑤勤務年数
何年くらい勤務しているとどのぐらいのポイントになるのは不明ですが、勤務年数も個人の信用情報という点では重要な指標なようです。
⑥勤務している企業の社員数
勤務している会社がどのくらいの規模かという点も評価になります。
サラリーマンは将来厳しいというお話を私はよくこのブログを通じて発信していますが、きちんと働いていて、その企業が大企業なら個人の信用という観点からみても、自営業やフリーランスよりも社会的信用が高いということが見て取れます。
⑦持ち家か賃貸か
⑧同居している家族は何人いるか?
⑨年収はどれくらいか?
⑩住宅ローンや自動車ローン、その他の借り入れ額
何社から借り入れがあって、総額どれくらいあるかを問われます。
この⑩はかなり信用情報でも重要な役割を占めると思われます。
任意の質問もある
その他、任意で自分の性格や思考などを聞かれます。許せないと思うことがある。人をうらやましく思うことがある。。これはやるやらないは自由です。この情報をスコアに反映しているのかどうかは不明ですが、情報提供をすることもできるようです。
まだまだサービスは少ないですが、今後自分のあらゆる生活場面での信用情報が点数化される仕組みがすでに日本で導入され始めています。
当面は自分が提供したい人だけが利用して優遇サービスを受けるという使い方が主流になっていくのでしょう。
しかしこの仕組みがいろんな企業がマネをし始めて、より事細かく信用情報を取得するようになっていき、国や行政が関与してくるようになるとそこは問題が発生しそうです。
国民の統制にもつながりかねません。極端な話、デモに参加した人は点数を下げる。細かいところではNHK受信料を払わない人は点数を下げる。
なんでも企業や国などの大きな組織の思うままに国民が統制されてしまう可能性があります。
Jスコアは何のために運営しているのか?
Jスコアはこのサイトを何のために運営しているのかと思って、いろいろページを見ていると、今のところはローンの斡旋を目的としているのが伺えます。ただこれは目先のことで、もっと大きなビジネスを視野に入れているとは思いますが、Jスコアで点数が高い人に有利な金利でローンを利用してもらう。
スコアがいい人は貸し倒れにならない可能性が高いですし、スコアが低い人は高金利で貸し出す。今までの他の金融機関もそうなのですが、もっと細かくその人の信用性を分析してスコアを出すのがJスコアなのかなという印象です。
この信用情報は問題は山積みではありますが、他の企業に販売したり、情報提供をして手数料をもらう等、今後大きなビジネスになるでしょう。
そして将来的には、悪いことができない時代がやってくる。
今のうちに清く正しく生きるように、私自身心を引き締めておきたいと思います。
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