金融市場と金利の関係
- 2019.12.12
- 金融資産運用 FP2級資格取得webテキスト
Contents
金融市場と金利の関係
市場参加者がお金を自由に取引している場所を金融市場と言います。
金融市場は以下のように分類されます。
- 短期金融市場
- 長期金融市場
短期金融市場と長期金融市場
インターバンク市場とオープン市場
さらにインターバンク市場は金融機関同士がお互いに日々の極めて短期間の資金のやり取りをしており、コール市場と手形市場に分類されます。
中でも金融機関同士が今日借りて明日返すといった極めて短期間の資金調達する際に適用される 「無担保コール翌日物レート」は代表的な短期金利です。
金融市場を分類すると以下のようになります。
金融市場における金利の変動要因
金利の変動要因としては、
- 景気
- 物価
- 為替
- 海外金利
- 通貨量
金利上昇要因 | 景気が 上昇 | 物価 上昇 | 円安 | 海外金利 上昇 | 通過量 減少 |
金利低下要因 | 景気が 後退 | 物価 下落 | 円高 | 海外金利 低下 | 通過量 増加 |
以下1つずつ解説していきます。
景気と金利の関係
景気がよくなると企業が事業を拡大しようともっとお金を借りようと思う人が増えるので、金利が上昇。景気が悪くなると、お金を借りる人がいなくなるので、銀行は貸出金利を下げようとして金利が低下します。
物価と金利の関係
物価が上昇すれば購入するのにたくさんお金が必要になるため、お金の需要が増えるので金利が上昇し、物価が下落すればお金の需要が少なくなるので金利は低下します。
為替と金利の関係と海外金利
円高になると輸入製品の価格が下がります。結果として物価が下がるのと同様の動きになります。ということは金利が下がります。
→しかし金利が一定のところまで下がると日本国内での運用の魅力が下がり、海外の運用の方が魅力が高くなるので資金が流出します。すると円安に向かうようになります。
円安になると輸入製品の価格は上がります。結果として物価が上がるのと同様の動きになります。ということは金利が上がります。
→一定のところまで金利が上がると日本国内での運用の魅力が高まり、海外商品での運用の魅力がなくなり、国内に資金が集まります。すると円高に向かうようになります。
通貨量と金利の関係
市場に出回るお金の量が増えると金利は下落、逆にお金の量が減ると金利は上昇します。
金融政策と財政政策
物価や通貨価値の安定、さらに景気対策の一環として 行う金融政策と、
景気対策など、需要の拡大や抑制をして景気の安定や持続的な成長を目指す政策を財政政策があります。
金融政策の方法
公開市場調査
・買いオペレーション・・金利を低下させる
・売りオペレーション・・金利を上昇させる
逆に、金利を上げれば、企業はお金を借りると金利が高く高コストなので、少し設備投資等を手控えて、景気上昇を抑制する効果があるよ。
預金準備率操作
・預金準備率を下げる→市場に出回るお金が増える→金利低下
財政政策の方法
国や地方公共団体の経済活動で、不景気の時は公共投資や減税をしたり、景気がいい時は逆に公共投資を減らしたりで景気の過熱を抑制したりします。
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この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー金子 賢司
これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー、公式HP
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