EU離脱で投資信託をどうしようかと思っている人へ・・(投資信託ビギナー向け記事です)
- 2016.06.28
- ファイナンシャルプランナー(FP) 資産運用
イギリスのEU離脱で株式相場が大荒れとなり、まだその余波は続いています。
ブレグジットから、リグレジット(EU離脱を後悔するという造語)、再投票などという声も出始めていますが、すぐに考え直すということはまずあり得ません。
以前、イギリスのEU離脱によって確定拠出年金で運用している人はどうするのかということをお話させていただきましたが、今回は投資信託のお話です。
積立投資信託は下落相場は投資信託買い増しのチャンスという考え方
単一企業の株式での運用で有れば、株主優待を楽しんで配当金目当てということでもない限りいったんお休みしたほうがいいかもしれません。しかし、投資信託はちょっと扱いが異なります。
あくまでも私の主観ですし、実際の運用は自己責任でお願いします。
投資信託の基準価格を考えれば下落相場は口数をたくさん買える買い増しのチャンスであり、あえて毎月の積立額を変更する必要はないと私は考えています。
とくに生まれて間もない投資信託でない限り、これまでコンスタントにリターンを出している投資信託を選択している場合は、あまり一喜一憂する必要はないと言えるでしょう。
リターンは得にくくすぐに結果は見えずらいですが、とにかく資産の分散、毎月投資、時間を味方につけるという3つの投資の大原則を今一度確認して運用を継続していけば、このようなギャップはチャンスなのです。
一時払いで投資信託を運用している場合
こちらは完全にみなさんの判断にゆだねられます。私なら一喜一憂する必要はなくそのまま保有を考えます。積立と同様、長期保有をして初めて結果がでるのが投資信託だと思うからです。
一番考慮に入れておかなければならないのはやはりイギリスに続いて離脱を表明する国が出るかどうかが注目です。イギリスの次にどこかの国が手を挙げだすと、EUの仕組みに不満を持っている人々は各区にで続発します。すると、EUの存在価値がなくなり、EUに所属していることで恩恵を受けている国々が一斉に苦境に陥ることになります。
そうなるとヨーロッパ諸国は総崩れになってしまいます。これが、最悪のシナリオでしょう。こうなるとリーマンショック級かそれ以上のインパクトを及ぼしかねません。
それでも設けている人はいる
世の中が大きく動けばギャップが発生して、そこを突いて設けている人たちは必ずいます。
投資信託とはちょっと異なる事例ですが、今回のEU離脱が決まるまではイギリスは離脱しないだろうと市場はタカをくくっていたところがありました。投票が始まってしばらくは、ポンドが安心されてポンド高に向かっていましたが、結果がだんだんわかるにつれ一気にポンドは下落していきました。
この流れについていけたひともいれば、おそらく全く予想と逆方向にむいて大損した人もいると思います。ギャップが発生すれば、市場は荒れますが、かならずその裏には利益を出している人が存在します。
分散投資と経済情勢のアンテナをはりめぐらせておけばきっと成果は出ます。損をしたからすぐに売却や安易な逆張りはかえってやけどをしてしまうでしょう。
いつも同じ結論になってしまいますが、分散投資で安定したリターンで地道に資産形成をしていきましょう。
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