複利とは|資産運用の基本です
- 2019.07.14
- ファイナンシャルプランナー(FP) 資産運用
Contents
複利とは|資産運用の基本です
お金を効率的に運用して増やしていくためには、複利を理解する必要があります。「ふくり」といいます。
逆にこの複利のすごさが分かるようになる分かるようになると、なんで私のようなファイナンシャルプランナーの人たちが運用をしろ!と言っているのかがわかっていただける。。
と思います。
複利とは何か皆さんが、複利という技を使わなければいけないわけではなく、資産運用を継続していけばほとんどの商品で複利が利用されています。
特に意識しなくても、勝手に複利効果が働いてお金が増えて行きます。
複利はお金がお金を生み出す
複利と対象の言葉で「単利(たんり)」という言葉があります。
言葉で説明するよりは事例を見てもらった方が分かりやすいです。
100万円で1年間で2%の利息がつくような金融商品があったとします。
【単利で運用の場合】
この商品を1年持っていたらどうなると思いますか?
まずは単利の事例です。
特にクイズにする必要もなく、102万円になります。
2年目はどうでしょうか
2年目も同じ利息だとしたら102万円になります。
3,4,5年後も・・・毎年2%の利息がつき、10年間で20万円の利息がつきます。
これだけ聞くと、ほうほう・・だからなんですか?というお話で終わってしまいます。
では同様の商品がもし複利の商品だったらどうなるでしょうか?
【複利で運用の場合】
まず1年目
100万円に2%の利息がつきますので、102万円になります。
ここまでは同じです。
さて、2年目・・
ここからが変わってきます。
2年目は利息も含めた102万円の2%になります。
そうすると1年の利息は20,400円です。
もし複利でなく単利だった場合は2年目の利息は20,000円です。
これ以上文字で書くとわからなくなりますので、一覧表にしていきたいと思います。
100万円を運用して2%の利息が付く商品を単利と複利で増え方を比較してみましょう。一覧表にすると以下のようになります。
単利と複利の違い(一覧表)
単利 | 複利 | |
1年後 | 102万 | 102万 |
2年後 | 104万 | 104万400円 |
3年後 | 106万 | 106万1200円 |
4年後 | 108万 | 108万2400円 |
5年後 | 110万 | 110万4000円 |
10年後 | 120万 | 約121万8000円 |
20年後 | 140万 | 約145万5000円 |
30年後 | 160万 | 約180万 |
40年後 | 180万 | 約220万 |
元本は同じ100万円です。その商品が単利か複利かというだけで、運用益で40年という長い歳月をかければ約40万の差が出ています。
これをさらに利息が高い3%や5%等で運用をすると、もっと大きな差が出てきます。
【複利で運用した場合の事例】
100万円を複利3%、5%で運用した場合の事例です。
利息3% | 利息5% | |
10年後 | 約134万 | 約163万 |
20年後 | 約180万 | 約265万 |
30年後 | 約242万 | 約433万 |
40年後 | 約326万 | 約704万 |
元本は100万ですよ。かなり長い年月ではありますが、
40年後は利息3%でも100万円が約3倍に、
利息5%では約7倍です。
長く運用すればするほどその増え方は大きくなっていくのもお分かりいただけると思います。
お金というのは雪だるま式に増えて行くのです。
お金持ちはこのことを知っていますし、この仕組みを利用しています。
だから、お金持ちはさらにお金持ちになっていきます。
お金持ちでない人は運用をそもそも疑っているので、この複利の仕組みも知らない、だから運用もしない。
労働収入だけで、働かなければお金が得られないということを延々と繰り返していくのです。
大げさかもしれませんが、この複利をしっているか知らないかがお金持ちとそうでない人の大きな違いです。
長期投資はなぜ運用のリスクを抑えるのか?
以前運用のリスクを抑えるために、2つの分散のお話をしました。
①1つの商品にドカンと投資をせずに複数の商品に分けて運用する。
②毎月一定額を購入する(ドルコスト平均法)
そしてもう一つはこの複利効果です。
ずっと例に挙げてきましたが、100万円の元本があったとします。前述の事例では100万の元本が値動きをします。
運用をするので、100万円自体も110万に増えるかもしれませんし、80万に減るかもしれません。
これが運用の怖いところではあるのですが、そうならないために①商品の分散と②ドルコスト平均法があるわけです。
しかし先ほどの複利効果を見ていただくと、長く運用をすればするほど増え方が大きくなっていきます。
多少の値動きがあったとしても、20年、30年という長い年月でじっくり育てていけば、元本が多少下がったところで、
複利の効果がそんな元本割れを打ち消してしまう効果があるのです。
これらを組み合わせると、資産運用は長いスパンで見ていけばなかなか元本割れする可能性は低いことがお分かりいただけないでしょうか?
資産運用は
①商品の分散②時間の分散(ドルコスト平均法)③複利効果④長期投資
この4つで最強にリスクを抑えた運用方法を実現することができるのです。
人生100年時代というリスクを逆に利用する
そんなにリスクをおさえるなんて、30年、40年運用なんて無理でしょ。
と思うかもしれません。
ただ、よーーく考えてください。
今は人生100年時代なんて言われている時代です。
50歳から初めて、30年運用したら・・まだ80歳です。
人生100年時代という言葉を聞くと、どうしましょう。。というように不安になるのですが、どうしても人は悪い面ばかりを切り取ってしまいます。
人生100年時代ということは、運用する時間も長く取れるということです。
複利の効果も出しやすいですし、今から運用を始めても・・なんていう言い訳は通用しないのです。
人生100年時代を生かして、今回は「複利」のメリットについて焦点をあてましたが、それ以外にも途中ブログで紹介させてもらいましたが分散の効果をつかって資産を育てていきましょう。
- 前の記事
米国株式の最低手数料が無料になりました 2019.07.13
- 次の記事
ないがしろにされる顧客本位の営業、金融機関は変われるか? 2019.07.15