個人賠償責任保険の支払い事例|ファイナンシャルプランナーがおすすめ

個人賠償責任保険の支払い事例|ファイナンシャルプランナーがおすすめ

個人賠償責任保険ってきくと難しいけど、意外とみんな入っています

ファイナンシャルプランナー(FP)である私は生命保険も損害保険も全て扱っています。その中でも一番びっくりするほど用途の広い保険があります。

それは「個人賠償責任保険」です。

会社によっては日常賠償責任保険とか、個人賠償責任という言い方をします。

漢字ばかりで難しいなあと思うかもしれません。

 

まずはこんな具体例を参考にしてください

スーパーの駐車場でショッピングカートが転がってしまい、他人の車に接触。

傷の修理代を請求された事例です

駐車場の事故|自動車保険では対応できないとき

もうひとつ

子供が車の中で吐いてしまい、持ち主の知人から清掃代を請求された

子供が車の中で吐いた(嘔吐)|他人の車なら日常賠償責任保険の出番です

どちらもえっ!?そんなの保険で出るの?と思うかも知れません。

細かい要件もあるのですが、一般的には他人に迷惑をかけて、自分がやったことによって相手に損害をあたえたという行動と起こった事実に因果関係があれば保険の対象になります。

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nattanan23 / Pixabay

個人賠償責任保険の支払い事例|その他こんなケース

重ねて言いますが、賠償責任とは相手に迷惑をかけてしまったときに相手に支払うものです。相手にケガをさせた、相手のものを壊した。相手に迷惑をかけて法律上の賠償責任が発生した場合にこの保険が登場します。

もっと事例を挙げると、

  • 店先でうっかり展示物を壊してしまった
  • 賃貸アパートで水漏れをしてしまい、下の階の住人の持ち物が水で濡れて使い物にならなくなってしまった
  • ゴルフ場で他人のクラブを踏んでおってしまった
  • レジャーでつりざおを踏んで折った
  • 自分の飼い犬が他人にかみついてケガをさせた

などなどきりがありません。

あまりにも補償の範囲が広すぎてピンとこないのでほとんど知られていないのです。

わざとではなく、相手に迷惑をかけて「アカの他人」に迷惑をかけてしまった時は補償の対象になるのです。

この賠償責任保険、すごいと思いませんか?

個人賠償責任保険の支払いにならないケース

仕事中に事故を起こしたケース

おもなケースですが、「個人賠償または日常生活賠償」という呼称の賠償責任保険は、日常生活でのうっかり事故で相手に弁償するものです。

したがって、仕事中に得意先の店先の物を破損させたような場合は業務なので、日常生活には当てはまらないので補償はされません。

この場合は会社が加入している保険で支払うか、会社が加入していない場合は完全に自己負担か会社が自己負担をして穴埋めをする必要があるでしょう。

私は某配達員が納品中に店頭の物を壊したことがありましたが、このケースは当然業務中なので、個人が加入している賠償責任保険では支払うことができません。

身内に損害を与えたとき

親が子供にケガをさせて、子どもが親に弁償してくれ!というのはあり得ませんよね。

いやこのご時世、あるかもしれませんが身内の賠償については保険は適用されません。

これを認めたら、いくらでも家庭内で結託して保険金が請求できてしまうことになります。

他人から借りたものを壊した

他人からカメラを預かって落とした。

これもこれまでの流れからすれば賠償責任保険の支払の対象になりそうですが、他人から預かったものは受託物といって、賠償責任保険の対象にならないのです。

これもなんでも認めてしまうと、実は自分でうっかり壊したのに、他人からの借りものなんだ!

と言い張って、結託してされてしまうと支払の対象になってしまいます。

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QuinceMedia / Pixabay

 

個人賠償責任保険の支払いの注意点

弁償される金額は時価になります

例えば店頭で骨とう品が飾ってあり、これをこっそり触ろうとしたら落として壊してしまった!というようなケース。お店の人は購入した時は100万円だった!とお店の人が証明証も出してきました。しかし、購入してから仮に10年立っていて、実際の価値は50万円しかないとしたら、個人賠償責任保険から払われる金額は50万円が限度です。

身内ではなく「アカの他人」への弁償であること

くりかえしになりますが、迷惑をかけるのは自分とは親族関係のない人に対してでなければこの保険の対象外になります。

アカの他人とは?

なぜアカの他人の定義が重要なのでしょうか?

たとえば、自分の子供がお風呂場で大きな石をおとして風呂おけが破損したとします。

風呂おけの修理代が40万円。幸い火災保険に個人賠償(日常賠償)責任保険に入っているからよかった――。

と思うかもしれません。実はこのケースが2016年10月末現在では給付はされないのです。

なぜか、それは自分の親族だからです。

単純に考えて、自分の子供が親の物を壊して、親が子供に請求するでしょうか?

普通はしません。

もし請求できたとしても、普通子供は無収入です。その中から相手にお金を弁償代として払わなければならないとしたらそのお金の出所はどこでしょうか?

普通は親です。

その他たくさんの厳密な理由があるにせよ、通常子供の管理は親がするべきですし、子供や親族は賠償責任の対象外と考えるのが普通です。

前置きが長くなりましたが、このような理由から損害賠償が請求できるのは親族以外の人に限られるのです。損害賠償が請求できなければ当然、賠償責任保険も出番がありません。法律上の賠償責任が発生しなければこの保険は効力を発揮しないからです。

よって同居の親族関係同士の事故については、個人賠償責任保険の対象にはなりません。

どのような親族が日常賠償責任保険の対象に含まれるか?

Aさんがとある保険に入っていて、個人賠償責任特約を付けているという前提で話をしていきます。

①被保険者(保険の対象となっている人)本人

本人が行った行為によって他人に迷惑をかけた時は、当然個人賠償責任の対象になります。

②被保険者の配偶者

被保険者とは保険の対象となる人です。

Aさんがうっかりした時に保険金が支払われるという保険内容であれば、被保険者はAさんです。被保険者がAさんで、Bさんがうっかり他人に迷惑をかけたとしても、保険の対象にはなりません。

しかし、BさんがAさんの配偶者であれば、Bさんがうっかり他人に迷惑をかけてもAさんの保険で補償されるのです。

しかもこの配偶者の定義は婚姻の届け出はしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあるものを含みます。

③被保険者Aとその配偶者の同居の親族

BはAさんの配偶者ではないが、AさんまたはAさんの配偶者の同居の親族であればAさんの保険にBさんも含まれることになります。

契約者が加入していれば、同居の親族であれば補償の対象になります。

④記名被保険者または配偶者の別居の未婚の子

この項目は「別居」というのがポイントです。

BさんがAさん、またはAさんの配偶者と別居していて未婚であればAさんの保険に加入しているという扱いになります。

⑤ ②から④に該当しない場合で、被保険者の親権者またはその他の監督義務者、ただし被保険者が未成年の場合で、記名被保険者に関する事故に限ります。

かなりざっくりいうと契約者が実質面倒を見ている未成年ということです。

ということで、一家に1契約あれば一部の例外を除いてはかなり広範囲でカバーできるのです。

そんな便利な保険なら一体いくらするの?

そんな一家に一契約、そしてかなり幅広い補償範囲をもつこの保険、たかいんじゃないのーーと思うかも知れません。しかし、この保険、2017年現在、1億の保険金をかけても月200から300円で加入できるのです。

単独で加入することはできません

この賠償責任保険の個人加入は単品で入ることはできません。自動車保険や火災保険に特約として付いています。この時も家族がいろんな保険に入っていたとしても、上記範囲内であれば、親族関係などでみんながそれぞれはいる必要がなく、同居していれば一家に一契約があればカバーできるのです。