子供が車の中で吐いた(嘔吐)|他人の車なら日常賠償責任保険の出番です
また日常生活賠償責任保険のお話です。会社によっては個人賠償責任保険といういい方をします。
一家に一契約「日常賠償責任保険」
最近私がよくさせてもらっている表現です。個人賠償責任保険ともいいます。
それ位使う頻度が多いですし、その用途の広さをお伝えすることでお客様に喜ばれています。
以前こんなケースを紹介しました↓↓
今回はこんな事例です。
友達とドライブ中に一緒に連れて行っていたAさんの4歳の子供Bくんが、車酔いをして嘔吐してしまいました。
後部座席の汚れの具合はかなりのもので、いくら友人とはいえ車やに一度点検をお願いして清掃してもらった分のお金は親Aさんに請求するという話になりました。
さて、またここで日常生活賠償責任保険の出番です。
同居の親族以外の第3者への賠償責任を補償する
今回は車の持ち主が友達で、同居の親族でなかったというところがポイントです。
同居の親族の車ではこの保険は使うことができません。
このお客様はいくつか保険に加入しており、火災保険に「保険金1000万円の日常生活賠償保険特約」が付いていることが分かりました。
結果的にこの特約がついていたために、友人の車の後部座席の清掃費用は支払われることになりました。
ちなみになぜ同居の親族はダメなのかというと、親が子供にケガをさせられた場合子供に賠償責任が発生するでしょうか?
逆もしかりです。親が子供にケガをさせた場合、賠償責任は問うことができません。
しかし本人からみて兄弟姉妹で有れば賠償責任は問うことができます。
賠償責任が発生しないということはこの保険ではお支払いの対象外となってしまうのです。
家族の誰かが代表してたったの200円で付けられる
この日常賠償責任保険保険はこんな汎用性があるにも関わらず、同居の親族の誰か一人が入っていればみんなに適用されます。
この特約は自動車保険にも付けられますし、火災保険、傷害保険にも特約として付けることができます。もしかすると御主人の加入しているゴルファー保険にもついているかも知れません。
家族の誰かの、どれかの保険にこの特約が付いていれば同居の親族はみんな守られるのです。(細かい要件は保険会社に確認をしてください)
一人暮らしの方がよく加入する賃貸物件用の火災保険にもついている可能性は非常に高いです。
こんなにあらゆる保険種目につけられるので、何か第3者に迷惑をかけてしまったら家族の誰かの契約にこの特約が付いていないかを確認するとよいと思います。
もしまだ付けていないということであれば、おすすめします。なぜなら、月々たったの200円前後でどこの保険会社でも自動車保険や火災保険の特約につけられるからです。
医療保険でいう先進医療特約も大切ですが、使用頻度や汎用性という点では日常生活賠償責任保険の方がはるかに優れていると言えるでしょう。かといって先進医療が全くいらないということではなく、これはこれでほんとうにいざという時には力を発揮する特約です。
この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー金子 賢司
これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー、公式HP
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