ライフプランニングの考え方
- 2019.11.26
- ライフプランニングと資金計画 FP2級資格取得webテキスト
Contents
ライフプランニングの考え方
ライフプランとは?
ライフプランとは日本語に直すと人生計画、お金を計画的にかつ合理的に用意をすることです。
例えば2000万円の住宅がほしくなったとします。
長い時間をかけて貯金をして100万円を頭金にしたりするのもいいですが、
など様々な選択肢が都度発生しますよね。
ライフプランの見本
ライフプランの見本をまずは見てみましょう。実際はこれをキャッシュフロー表と言います。
【ライフプランの見本】
ライフプランを作ってみてわかること
キャッシュフロー表の作成方法
顧客との関係を確立する
↓
顧客の目標を明確にする
↓
※ライフイベント表、キャッシュフロー表、個人バランスシートを作り問題点を分析
↓
改善点の提案、実行の支援
↓
プランの定期的な見直し
※ライフイベント表、ライフプラン表、個人バランスシートについては最後に解説があります。
顧客との関係を確立する
お客様がFPを信頼をしなければ、個人の貯金額や資産状況等、本当のことを話してくれるはずもありません。そもそもの人間力もここで問われます。
顧客の目標を明確にする
顧客がなぜライフプランを作ろうと思ったのか?
・老後の貯蓄額を知ることが目的か?
・一生に一度のマイホームの買い物、後悔のない買い物をしたいのでどれくらいまでの金額の家を購入できるのかを知りたい。
・今の会社を辞めても大丈夫か?今後はどれくらいの収入になれば、家族を支えて行けるだろう。
この顧客の目標が理解せず、ただ機械的にキャッシュフロー表を作るだけでは当然顧客は満足しません。
一つの事例としては、保険会社のライフプランが無料です。
無料で確かに良いのですが、最終的には保険会社のライフプラン作成サービスは保険販売に結び付けるという「売りの臭い」が付きまといます。
これでは顧客が満足するライフプランにはならないのです。
ライフイベント表、キャッシュフロー表、個人バランスシートを作り問題点を分析する
具体的な表を作り、分析します。
・今の収支では、60歳時点で500万円しか貯蓄が残らない。
・毎月15万の住宅ローンの返済になると、子どもが大学生になった時の学費で赤字家計になる。
・60歳時点で想定できる貯蓄額では、75歳までしか生活ができない。
こんな課題が出てきます。
改善点の提案、実行の支援
上記の課題の解決案を提案し、実行の支援をします。
プランの定期的な見直し
昇進したり、転勤をしたり、新しく子どもが生まれたり、急に計画が変更になることもあります。
また実際に老後が近くなってくると、思ったより貯蓄ができていないことに気が付くことがあります。
その時は、見直し→作り直しのプロセスを再度行う必要があります。
キャッシュフロー表についてもう少し詳しく
ライフイベント表をまずは作ってみる
大きなお金がかかる出来事のことをライフイベントといいます。
大きなお金がかかる出来事は、一般的に有名なのは
・教育費
・住宅費
・老後資金
この3つが有名で、「人生の3大支出といいます。
さらに近年では、
・介護費
も追加したほうがいいともいわれています。
細かく作成するために、自動車や家族旅行などもライフイベントに含める人もいます。
ライフイベント表を作ることで、大まかに大きなお金がかかる時期がいつ来るのか?
いくらくらいかかるのか?
ということを簡単に把握することができます。
ライフイベント表をもとにキャッシュフロー表を作る
先ほどと同じキャッシュフロー表を今一度掲載します。
キャッシュフロー表の注意点
キャッシュフロー表の収入欄には可処分所得が入ります。
可処分所得とは自由に使えるお金のことです。
社会保険料とは、健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険等を引いたものです。
収入欄に額面の金額を入れて、支出の欄で社会保険料と所得税、住民税の項目をプラスしてもOKです。
【step1】(A)に収入の合計を記入。
収入は変動率を考慮します。「けんじの収入」の欄に変動率1%と記載があります。
2014年は手取り600万円だった場合、
2015年は変動率1%なら600万×(1+0.01)=606万円
2016年も変動率1%で計算するので600万×(1+0.01)2
2年後は1.01の2乗
2017年も変動率1%で計算をし、600万×(1+0.01)3
3年後は1.01の3乗になります。
【step2】(B)に支出が入ります。
必要に応じて変動率を調整します。計算方法は収入と同じです。
【step3】(A)-(B)=その年の貯蓄額を算出
その年の収入から、その年の支出を引けばその年の貯蓄額がわかります。
貯蓄残高を計算します。
2014年は106万の貯蓄ができて、通算で300万円になりました。
2015年は109万貯蓄ができたので409万円のはずなのですが・・
貯蓄額だけは物価上昇率は注意が必要です。
貯蓄額の物価上昇率の計算方法
上記の表をもとに計算すると、
2014年の貯蓄残高300万×1.01+2015年の年間収支(109万)=412万
2015年の貯蓄残高412万×1.01+2016年の年間収支(110万)で計算すると527万になります。
以降同様に計算していきます。
このキャッシュフロー表の数値の穴埋めは試験にはよく出ますよ。
個人バランスシート
ある一時点での資産と負債のバランスを見るための表を個人バランスシートと言います。
負債部分の比率があまりにも大きいと、その家庭の資産状況はあまり良くない状況にあるのですが、以下の見本は負債の内訳が住宅ローンがほとんどであり、それに対応する資産として自宅もあるため、さほど問題はないバランスシートと言えます。
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ライフプラン作成で使用する6つの係数(終価係数、減価係数、年金終価係数、年金減価係数、資本回収係数、減債基金係数) >>
この記事を書いた人
ファイナンシャルプランナー金子 賢司
これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー、公式HP
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