資産運用は分散投資をすれば怖くない
- 2019.07.05
- ファイナンシャルプランナー(FP) 資産運用
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資産運用は分散投資をすれば怖くない|商品の分散について
金融機関での資産運用の相談や、投資セミナー等が盛り上がりを見せているようです。理由はもうご存知かとは思いますが、老後2000万円不足問題がきっかけになっています。
ただ、急に運用についての話を聞くとやっぱりわからずに元本割れのリスクがある・・と躊躇してしまい話は聞いたけど、やっぱり実際に運用までには至らない。結構そういう人がいると思います。
資産運用は分散投資さえ知っておけばさほど怖くありません。
分散投資を知ってサクっと始めるのが一番だと思います。
とはいえ、金融機関の人たちは、お客様に絶対に儲かります!とかは言ってはいけないんです。ただの業界ルールではなく、法律で決まっているんです。
したがってどんなに皆さんが大丈夫だよね。大丈夫だよね。儲かるんだよね!と詰め寄っても金融機関の人や保険の営業もそうですが絶対にお金が増えます。と言ってはいけないのです。
どのような表現になるのかというと、
「ここまでは増える可能性もあります。しかし注意していただきたいのは、ここまで減る可能性もあるということです。」
と伝えなければなりません。
実際に運用商品はそうですからね。ずっと増え続けている投資信託があったとしても、万が一、戦乱などとんでもない事態になれば元本割れしてしまう可能性は十分にありますし、絶対にそんなことありえないよ!なんて誰も言えないのです。
資産運用はまずはやってみるくらいの気持ちでスタートするのがよいと私自身は思うのですが、金融機関の人はこのような言い回しをしなければいけないので、資産運用について簡単に考えられなくなってしまっています。
資産運用は確率論で考える
専門家だって予測不可能なんです
実際その商品が増える増えないというのは誰にもわかりません。
どんなプロだって予想が外れることがあります。
例えば・・経済番組などで今年末の日経平均株価予測を数名の経済アナリストにインタビューしてみました!
みたいなコーナーで
20000円が3人
23000円が5人
25000円が1人
中には30000円という人もいますね!
みたいな結論になっています。
行列のできる法律相談所というテレビ番組があります。わからなかったらすいません。
とある事件に対して、責任が問える?問えない?という4人の弁護士に見解を聞くと・・
問えるが2人、問えないが2人
分かれましたねーー!
いつもじゃん!とみている側はツッコミたくなりますが、
要するに専門家もアテにならないということです。
投資がうまくいった、いかないという発想を捨てましょう
資産運用は、予測が不可能で予想のあたり外れなんてないんです!
予測不能なんだけれども大怪我をせずに、負けを少なくする方法を知っているから運用はお金を増やすことができるんです。
例えば日経平均株価が円安の影響で急上昇している状況があったとします。
トランプ大統領が、
「日本が円安になっていて不公平だと思う」
とツィッターで投稿すると
急激に円高になってしまいます。すると一般的には日経平均株価は下降をし始めます。
値上がりを期待していた人にとってはがっかりですよね。
ここではなぜ円高、円安が日経平均株価に影響をするのかは説明しませんが、
お伝えをしたいのは、トランプ大統領の一言で今までの流れがぶち壊しになって、資産の値上がりをしていたはずなのに私たちの資産が減ってしまう可能性があるということです。
資産運用は一度に1000万、2000万という大金で運用できるひとはすくないので、1万円、2万円という金額をコツコツ積み上げていくものです。
大金にしていくためには20年、30年という年月が必要になります。
いろんな国が急にミサイルを発射したり、国のトップ同士がネットやメディア経由でやりあったり、戦争をちらつかせたりしている時代です。
20年、30年で全く無風なんてありませんし、いつ、だれが、何を言い出すか、何をやらかすかなんて想像できる人なんてこの世に存在しません。
私はなんでも将来を見通すことができる!
なんていう人が現れたら、むしろその人の方が怖いし疑わしいです。
どの商品が将来どれくらいプラスになるかという予想はハナから不可能だとあきらめてください。
でも株式の売買で設けている人がいるじゃない、という方もいると思います。
確かにその通りですが、短期間で売買するため不測の事態が起きないから収益が出せるのです。
極端な話をしますが、とある会社の株式が値上がりするという情報を得たとします。速攻で購入し、値上がりを待ちます。その情報は真実で、株価は上昇しました。よし!!とあなたは大喜び。
そこそこ株価が上昇したのでもう売ってしまおう。その間30分。
きわめて短期間なので、自分の予想通りに動いたのです。これが例えば株価を購入して上昇した、もっと上昇するかも知れないとずーーっと待っていたとします。
1日待って、、1週間待って、、1か月待って、、
長ければ長いほど何かが起こる可能性が高くなりますよね。
このような短期トレードで利益を上げる人は、誰よりも早く情報収集をし、どこまで値上がりしたら売却するという目標をはっきりと決めています。
そのスパンが分単位、下手したら秒単位ときわめて短く、その間に不測の事態がおこる可能性が低いので思い通りにいくのです。
じゃあ資産運用は短期でやった方が有利なの?とは絶対に思わないでください!
このような人たちが得る情報は初心者が、どうにかなるようなレベルではありません。こういう情報は初心者がもう知った時点で、売り抜けているくらい高速で動いています。
絶対に初心者は短期運用はやめてくださいね。
ようやくここで結論です、資産運用は予測不可能なので確率論で考えましょうというお話です。
1つのかごにたくさんの卵を盛るな!
投資でとても大切な格言です。今までこのことについて触れているブログが私のブログの中になく、一体自分はこれだけ記事を書いておきながら何だったんだろうと思いながら、初めてお伝えさせていただきます。
まずこの格言は、投資で負けを減らす秘訣を表した格言です。
いつもセミナーで使う話し方そのままです(笑)
例えば私が大きなかご一杯に卵を盛って運んでいたとします。
うっかりかごを落としてしまったら、卵は全部割れてしまいます。
「金子さんよく転ぶしおっちょこちょいなんだから、卵をいくつかのかごに分けて運んでくださいよ」
「わかりました、卵を4つに分けて持っておきます!」(4つでも5つでも100個でもいいのですが・・)
案の定私はかごを1つ落としました。
「あちゃー!!」あんなに言われたのに・・
ところが、かごを4つに分けていたので残りの3つは無事でした。
良かったーー残念だったけど、卵は3/4は残っている。
これが1つのかごにたくさんの卵を盛るな!という格言を表したものです。
分散投資とは、商品を分散させること
その心は、、
このかごを運用商品に置き換えてください。
1つの商品にドカン!と投資をしないということです。
1つの商品に全力投球をしてしまうと、予想外の出来事があったときに大打撃を受けてしまいます。
ならば、たくさんの商品を持っておけばいいということになります。
たくさんの商品を持っておけば、1つ商品が不測の事態でコケたとしても残りの商品が全く影響ないかもしれませんし、不測の事態がプラスに働く商品もあるかもしれません。
ということで、資産運用の秘訣はとにかく分散投資です。
一つの商品にドカンと投資。ではなく、たくさんの商品に分けるだけで資産運用のリスクを下げることができるんです。
資産運用はとにかく負ける確率を減らすこと。
その一つの方法が、商品の分散投資です。
ということで、この分散投資の理屈さえわかっていれば資産運用は怖くありません。
ただ、やみくもに商品を分けて持っていればよいというわけではありません。
A銀行、B銀行、C銀行の株式を持っておけば安心でしょうか?
例えば、A銀行で不正アクセスの問題がありお金が盗み取られる事故があったとします。たくさんの人が心配なのでお金を引き出し始めたりするので、A銀行の株式が大暴落しました。
このようなケースではB銀行、C銀行も同じく大暴落する傾向があります。
ということは同業種や関連性の高い業種で分けて持っておいても意味がなく、共倒れしてしまうことになります。
ではとのような方法で分散するのが良いのかを解説していきます。
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