サラリーマンも副業が必要

サラリーマンも副業が必要

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企業は副業を推進している?

働き方改革の中で副業は重要なテーマとなっており、企業が副業を解禁する動きが進んでいます。

厚生労働省が2018年1月に「副業・兼業の促進に関するガイドラインを作成しました。厚生労働省は各企業が就業規則の参考とする「モデル就業規則」を作っています。しかし今回のガイドラインを作成したことをきっかけにその「モデル就業規則」も見直しました。

モデル就業規則のうち、「許可なく他の会社等への業務に従事しないこと」という規定を削除し、「労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる」と表現をし実質副業、兼業を容認する表現としています。

兼業・副業をする場合は事前に会社に届け出をすることとし、

①労務提供上の支障

②企業秘密の漏洩

③会社の名誉・信用毀損

④本業と競業になる場合

①~④に該当する場合は副業・兼業を制限できるという規定になっています。モデルケースはあくまでもモデルなので法的拘束力はありませんし、副業・兼業を認めなければならないというものでもありません。

日本経済新聞が東証一部上場企業などの大手企業にアンケートを実施したところ、回答を得た120社のうち5割の企業が従業員に副業を認めています。

企業からは異業種のノウハウや、人材育成、ネット関連の仕事なら、写真加工や動画加工の技術やSNSの活用方法等の技術を新事業の開発に生かしたり、異業種の人材交流による社員の人脈の広がり等が期待できる部分があります。

そして企業のホンネとしては、給料もこれ以上増やせない、

老後も生活できる年金になるよう退職金制度を充実させてほしいといわれても難しい、、

定年後の70歳まで働いてほしいとは言うけれど、体力的に厳しかったり、高齢者は労災事故も多いのであまりいつまでも会社に残ってもらっても困る。。

収入を増やしたければ残業してもっと働いてほしいともこの働き方改革の流れからして言えないので、もう副業を自分で見つけてどうにかしてほしい。。

というのがホンネです。

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副業を政府が後押しするのはなぜ?

政府が民間の副業を後押しするのはなぜでしょうか?

一つは深刻な人手不足で、一つの会社にとどまらずに不足分を穴埋めしてほしい。一億総活躍社会+さらに人でが足りないところは、空いている時間があれば応援してください。人材にスクランブルで活動してほしい・・とは言えないのでそのような余地を作ったということでしょうか?

1時間当たりの日本の労働生産性の低さは経済協力開発機構(OECD)の調査では加盟する36か国中20位になっており、

簡単に言えば日本人は効率の悪い働き方をしているという結果が出ていますよということになります。

労働人口が日本では今後も減っており、人手不足な中で労働力が非効率な働き方をされていてはたまらん。。

ということで、副業を推進して一人当たりの労働生産性を上げていこうという意図があります。

しかし、働き方改革を政府は推進する反面、これを機に副業を開始する人が増えてしまっては労働時間が延びてしまうではないか?という批判もあります。矛盾しているという指摘も確かにあります。

企業もここは副業推進の一番の懸念材料としています。

社員の副業は大手を振って容認はできない

副業の解禁は進んでいるものの、今の会社の業務では身につかないスキルや人脈が手に入り、本業に生かされる部分もありながらも懸念材料も感じています。

日本経済新聞社が実施したアンケートでは152社(大企業121社進行上場企業やスタートアップ31社)に実施して副業を解禁しても利用者がいない企業は6社、副業をしている社員が1~5人という企業が12社だった。副業を認めても利用者が少ないというのが実態のようです。

副業をもとめても、推進されないのはイマイチ企業が「禁止はしません・・でも・・」というニュアンスがあり積極的ではない容認姿勢があります。

逆にこのようなニュアンスが企業に現れていれば、社員も「私副業します!応援してください!」までとは言いませんが言いづらいですよね。容認とはいえ、会社に言っていないケースも前述の中には含まれていると思われます。

手放しで企業が副業を応援できない理由は、

本業(自社の業務)をおろそかにされないか?

労働災害につながらないか?本業に加えて副業も頑張るのはいいけども、仮にうつ病や過労などで倒れたりしたらどっちの責任になっちゃうの?副業は勝手にやってるんだからウチのせいにしないでね。。

原因が明確ならよいですが、あいまいでどちらかの企業に労災事故だ!なんて言われたら企業はたまったものではありません。

ということでその人が本業で働いている企業としては、どんな副業をしていて、どれぐらい時間を割いているのかを把握できるように報告をすることとしています。

またあまり過度に副業に時間を割かれても困るという単純かつ当然な思いが企業にはあります。どれくらいの比率で本業と副業を使い分けているのかは当然知っておきたいと思うでしょう。

これは副業をする社員の立場なら面倒に聞こえますが、企業の事業主の立場なら当然かと思います。副業推進の流れで企業の労務管理はますます難しくなっていきます。

お互いの労使の心理戦が副業容認となっていても、推進されない要因と考えられます。

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働き方改革と矛盾する副業容認

2019年4月~働き方改革の推進の中で長時間労働の是正を進める内容が含まれています。36(サブロク)協定の改定ということで、時間外労働の上限を原則、月45時間かつ年360時間と法定化し、違反をすれば罰則を科す改正労働基準法が施行されたばかり。

その裏でさらに収入を増やしたければ働け!ともとらえられるような副業容認を国として導入するのは矛盾も感じます。

これは会社が強制するのはアウトで、本人が自分の意志でやるのはOKとし、前述の日本人の労働生産性を上げていきたいというところにつながっていくのでしょう。

さらに、日本の労働基準法にはおかしな部分があり事業主を異にする場合の労働時間の通算という通達が議論になっているようです。

1日の法定「内」の労働時間は1日8時間以内、週で40時間と定められています。これが兼業、副業となるとA社で8時間働いた後B社でさらに2時間働くとB社は法定外労働時間となりB社は割増賃金の支給をしなければなりません。

なんで!!とB社は納得いかないところですが、現状そのような制度になっています。

まだまだ法律的に整備がされていない副業ですが、年金が足りなくなったら長く働いて年金を補うというのはいささか無理があるという事例も出てきています。

高齢者は転倒等の事故が多かったり、体力的に同じくらいの量の仕事は任せられない、そもそも機器の使用などができずに失礼ながら能力的な問題がある、などの問題が出てきています。ケガや病気になるリスクも高まりますので、安易に長く働けるという前提でいることは危険な判断と言えるでしょう。

働けるうちに、収入を自分なりに増やして65歳までにはリタイアして働かずに、年金とその他資産運用などで得られる安定収入でカバーをできる仕組みが必要と考えます。

副業は一時的なら労働収入でいいですが、資産性のある副業を長い期間かけて育てていくことをお勧めします。

現状の企業にずっと勤務しているだけで、資産運用や夫婦で共働き等工夫をしない限りは年金だけで生活をしていくのは不可能です。副業しか方法がないというわけでは決してありませんが一つ方法として、国が容認している方向にありますので検討をしてみる価値はあると思います。

また副業で資産性のある仕事はすぐにうまくいきません。その副業の需要があるうちに始めれば先行者優位が取れます。みんなが始めた後に乗っかると競合が多く価格競争になったり、多くの人がすでにもうやってしまっているノウハウの中の陳腐な一作品となってしまいます。

私は将来の自分のために一歩踏み出してみることをお勧めします。