地震保険と火災保険を同額にする方法と注意点
- 2019.05.07
- ファイナンシャルプランナー(FP) 損害保険 火災保険
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地震保険を火災保険と同額にする方法と注意点
自然災害のリスクは世界でも日本でもここ最近は多く発生していますね。
そして日本は台風も怖いですが、なんといっても大地震の懸念があるので懸念されるエリアに住んでいる方は、
いつか来るのではないかと不安を感じているひともいるかもしれません。
私は北海道胆振東部地震を経験し、ほんとうに自分でも地震保険に加入していて良かったなぁと
思っている一人です。
この地震を機に、地震保険は強くおすすめして大丈夫な商品ということでみなさまにご案内させていただいているのですが、地震保険の最大のネックは2つかと思われます。
①地震保険は火災保険の半分までしか加入できない
地震保険は火災保険の特約でしか加入することができず、なおかつ加入できる金額は火災保険の金額の半分までです。
火災保険が3000万だったとしたら、地震保険は1500万が上限です。
本来建物を3000万で購入したのに、1500万しか加入できなくて万が一地震で全壊してしまったら再生できないじゃないか・・!
ごもっともです。
しかし地震保険の趣旨は、一刻も早い生活の再建です。
そして、地震は一度発生すると規模が大きく、支払う保険金額も莫大になります。
超大手の損害保険会社でも、大地震が発生して保険金の支払いが続出すれば、会社経営に支障が出かねません。
そこで、地震保険はやはり金額に一定の制限をする必要があるのです。
もし破たんしたらその他の自動車保険や、傷害保険などのお客様にも大変な迷惑をかけてしまいますからね。
ここまでが1つ目のネックです。
2つめは
②保険料が高い
ということです。
地震保険モデルケース
東京都、建物価格3000万、火災保険金額3000万円、地震保険金1500万円
昭和56年6月以降に建設されていれば、10%割引になる制度も利用します。
【木造の建物の場合】
この場合では地震保険金額は1年分まとめて払ったとして、約5万1000円です。
地震保険だけでですよ。それ以外に火災保険の保険料があります。
割引しても火災保険と地震保険で約10万円(年間)になります。
地震保険・・
高いですね。
【鉄筋コンクリートの建物の場合】
前提条件は同じです。鉄筋コンクリート造りだったとしたら、
保険料は地震分だけで年間34000円になります。
建物の火災保険とあわせたら、約60000円。
ん・・ってことは建物の地震保険の方が高い!!
こんなこともあります。
東京都は地震が起こる可能性が高いエリアなのでかなりリスクが高いので、地震保険料は高いのです。
地震保険を火災保険と同額にする方法「地震火災特約」
家庭用の火災保険のみの話なのですが、火災保険の特約に、企業によって異なりますが「地震火災」の費用の保険金を上乗せできる特約があります。
地震火災特約50%と30%という金額を選択します。
火災保険で3000万、地震保険で1500万の契約があったとします。
地震火災50%プランなら火災保険の保険金額3000万×50%地震保険を上乗せできます。
ということはもとものの地震保険1500万に、地震火災保険から1500万もらえるので
地震保険も3000万にすることができます。
保険料金高いんじゃないの?
はい!高いです(笑)鉄筋コンクリートの物件で地震火災特約だけで(約年間13000円の支払い額アップ)
木造なら同じ条件で何と50000円近く年間で保険料が上がります。
高いけど地震で建物全壊したら大変だから入っておこう。。
と思うひともいるかもしれませんが、
もう少し要件があります。
この特約の名前をもう一度見てください。
「地震火災保険特約」と言います。
何が言いたいかというと、この特約部分は地震で発生した「火災」しか対象にならないのです。
地震にともなって倒壊した箇所については通常の地震保険は調査の対象になります(地震保険は実損払いではないので、このような表現にしています。)が、地震火災特約は補償の対象外になってしまいますので注意が必要です。
通常の地震保険の方は、地震保険の支払基準と金額に基づいて対応できます。
あくまでも東京都の事例でした。自分のエリアの場合や金額等の正確な金額は最寄りの金融機関や保険会社の人にすぐに教えてもらいます。
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