トランプ大統領「得意技ちゃぶ台返し」で世界経済失速の懸念
- 2018.06.12
- 資産運用
すっかり特技になったトランプ氏のちゃぶ台返し
ちゃぶ台返しを英語でいうと
Overturning a table in angerなのだそうです。
最近英訳でスタートする記事が増えてきました。ついつい自分は「へーー」と思ってしまうのでお許しください。
さて、ご存知とは思いますがツィッター発言や、今回最終的に米朝首脳会談は実施されることになりましたが一時急に取りやめたことは記憶に新しいと思います。
また今回のG7サミットの後にカナダのトルドー首相の会見にかみついて、「首脳宣言を承認しない!」と終わった後米朝会談に向かった途中の飛行機の中で発言、そしてアメリカにあふれる自動車に関税をかけるとツィッターで呟きました。
私程度の人のツィッターならいいかも知れませんが、アメリカ大統領のツィッターが冗談ですむはずがありません。
このトランプ大統領の最近のすぐにいったことを取り消したり、意見を変えたりする行動は日本では「ちゃぶ台返し」という言葉で表現されるようになりました。
ただ、今回はカナダの首相も本人がいない時に(代わりのそれなりの地位の人はいたのでしょうが・・)アメリカ非難するのはどうなんだろうとも思いました。どっちもどっちということです。
まあ、そうはいってもトランプ氏のことなので、笑ってすませずにちゃぶ台返しのような発言が出てしまいました。
米朝首脳対談で成果が出る等で、この関税についての発言をトランプ氏が忘れて具体的な行動に出なければよいのですが、今後各国にアメリカが本当に各国に関税をかけるかどうかをとても危惧しています。
大きな転機となる7月
今、アメリカ経済は絶好調です。保護主義政策のもと、減税政策もありダウも好調。中小企業株の指数ラッセル2000、ハイテク株中心のNASDAQいずれも指数は最高値を更新する日が続いています。
先日は米中の対話でも中国に貿易赤字の解消を迫り、日用品の関税を下げるという妥協を引き出しました。そして、メキシコ、カナダ、EUにも関税について触れ、アメリカの経済規模、もしかしたら軍事力も背景にして25%の関税をかけることになるかも知れません。
アメリカ強いな、、、トランプ氏はさすが元ビジネスマンでディーラーだなぁ。そんな感もありますが、
マーケットはこの関税によって、各国の経済が失速を引き起こすという懸念を感じています。今はいいけど、真綿で首を絞めるようにアメリカを取り巻く各国の経済をシュリンク(縮小)させ、ひいてはアメリカ自信の首を絞めるという観測があります。
いかにアメリカが強くても、売り先あっての貿易。
まずはトランプ氏がどのような関税措置を今後7月以降実際に導入するかはまだ未定ですが、その内容によっては上向いてきた世界の景気が今年いっぱいで失速の方向に向かう。そんな懸念が密かにささやかれています。
中小小型株中心のラッセル2000が好調なのは、あまりアメリカが孤立しても大して影響のない企業が多いからであり、NASDAQは中心となっている銘柄がアップルやアマゾン等もはやグローバル化しすぎて関税云々が関係ない銘柄が中心のため、続伸が続いているのかも知れません。
ラッセル2000やNASDAQが続伸しているのは、そんなアメリカのいく末をもうすでに織り込んだ投資家が資金の行き先を移しているのかもしれません。
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