学生や新入社員、独身で生命保険は必要か?
- 2019.05.10
- 生命保険
Contents
学生や新入社員、独身で生命保険は必要か?
私が以前勤務していた会社で昼休みを過ごしていると、保険会社の営業が声をかけてきました。
その営業トークがまさにタイトルの内容でした。
今考えたら、社会人になったんだから生命保険に入らないと・・といわれたら
なんでやねん!
とツッコミたくなるぐらい意味のない説得材料です。
生命保険の相談でよくあるケースを紹介していきます。
学生生協で保険を意識するようになった
これもよくありますね。大学の学生生協で保険商品を見かけて、ちょっと意識するようになった。
私がそうだったのですが、イマイチ保険の意味がよくわからずになんとなく保障が必要とおもって、また月1000円くらいなので加入したという人もいるのではないでしょうか?
生命保険がなぜ必要なのか?
生命保険の機能や加入目的は以下の4つに分類されます。
①遺族の生活費
一家の大黒柱が亡くなった時に、残された遺族は今まで毎月入ってきた生活費が一瞬でなくなります。遺族が生活費に困ることがないように保障を用意しておく必要があります。
なかなかそんなケースはありませんが、極端な話でいうと大黒柱が亡くなったとしても、残された遺族が何らかの資格や公務員などで比較的年収が高く生活をしていけるような場合は亡くなった時の保険に入る必要はないかもしれません。
②亡くなった後の整理金
自分が亡くなったときにお葬式代(相場は200万~400万くらいといわれています。)で家族や親族に迷惑をかけたくないので、大きな保障でないけれどもお葬式代の相場くらいの保険金(要するに200万~400万)くらいは用意しておきたい。と思えば必要になります。
③急な病気の手術や入院費用
亡くなった時だけでなく、いつ病気や入院をすることになるかは誰もわかりません。
健康には気を使っているとか健康だけがとりえという人もおりますが、世の中一人で生きているわけではありません。不測の事態でケガをさせられたり、転倒や車にぶつけられてケガや入院をするかもしれません。
そんな時に医療費は原則3割負担とはいえ、大きな出費になることも考えられますのでその大きな出費をカバーするための医療保険。
④貯蓄
銀行預金よりかはマシという程度ですが、保険を使った積立で将来に備えるという方法もあります。貯蓄としての機能です。しかし、生命保険は円で積立をする商品は利息が少なく年齢によっては元本割れするケースも昔よりも多くなりました。20年、30年と解約せずに持っていれば元本よりも多くもらえる可能性が高いです。
外貨建ての商品もあり、円の保険よりも利率は高いです。
この①~④が生命保険の主な加入目的です。
①と②は残された人を困らせたくない・・他人のための保険
自分が亡くなった時の保険は当たり前ですが、自分が受け取ることはできません。もう自分はこの世にいないからです。
従って、自分が亡くなったときに誰かに迷惑をかけたくない時に必要な保険です。
③と④は自分がいざというときのお金で困りたくない・・・自分のための保険
③と④は自分が生きている状態なので、受け取るのは原則自分です。
この他人のための保険、自分のための保険という分類を知ったうえで、
本題に戻ります。
学生さんや新入社員、独身の方は自分が亡くなったら誰が困りますか?
①遺族の生活費と②亡くなった後の整理金(他人のための保険)についてはどうか
自分なんか亡くなっても誰も困らないと軽く考えてしまいがちですが、ここはよーーく考えたうえで判断してください。
もし学生さんや新入社員、独身の方が自分が亡くなったときにお金で困る人はいるかな?と思った時に、自分の収入を誰にも渡してない場合はハッキリ言って①のケースで用意する必要はありません。ということで亡くなった時のことを想定した保障は不要です。
自分の収入を家族に渡していたり、親族に仕送りしているような場合は検討をしなければなりません。
または借り入れがあるような場合も、迷惑をかけないように自分が亡くなったときに一度に返済できる程度の生命保険には加入しておく必要があります。
学生さんや独身の方もいかがでしょう?自分の収入で誰かを少しでも養っているところはありませんか?
両親への仕送りなども、気持ちで保険として残しておく必要もあるかもしれません。
あとは自分が仮に万が一のことがあったときに、お葬式代を残された遺族に払わせるのは申し訳ないということであれば②の亡くなった後の整理金の部分は必要になります。
もしそれらが全く思い浮かばなければ、他人のための保険の部分は必要ありません。
③の急な病気での手術や入院費用と④貯蓄についてはどうか?
③と④は前述しましたが自分のための保険です。
急な病気で手術代と入院費用込みで例えば10万円かかりました。一般的に健康保険料を払っていれば3割負担で済みますので、自己負担は3万円です。20万円かかれば自己負担は6万円です。
でも病気やケガで入院するかどうかはわかりません。学生さんや独身、新入社員はまず亡くなった時の保険よりも医療保険優先といいますが、自己負担の金額をみてどう思いますか?これくらいなら病気やケガをしたときに考えればよいのでは?とも思えます。
④の貯蓄についてですが、元本割れを嫌う傾向がある日本人なので保険を利用して積立をしたい気持ちはわかりますが、若いうちはもっとリスクのある商品を勉強して大きく増やすことを考えた方が私はいいと思います。
私も医療保険が優先という部分は賛成ですが、あるかどうかもわからないことにお金を払うより資産運用をした方が私はいいと思います。あとは若ければ医療保険は内容にもよりますがきわめて安いのでこれくらいならまあ加入してもいいかと思えるなら加入したほうが良いです。
学生さんや新入社員、独身の方にお勧めの保険は
あくまでも自己責任で参考にしてほしいですが、保障の手厚い内容のがん保険だけ加入しておくことが私はいいかなと思っています。今の段階で加入しておけばきわめて安い金額で加入できるからです。
がんは今は医療技術が進歩して、がんと闘病しながら働けてしまう時代です。
手術や入院だけでなく、がんになったら一時金が受け取れたり、がんと診断されたら一定の金額を毎月受け取れる保険があるのでそれを検討するとよいでしょう。ただし、学生さんが収入が一般的にはなく、新入社員の方は一般的には収入が少ないので過度な亡くなった時の保険金額を受け取る内容の契約はできないので注意が必要です。
女性は医療保険は必須だと思います
あくまでもこれも私の経験でしかないのですが、女性は医療保険はほぼ100%使用します。男性は加入しても一回も使ったことがないよ!という人が多く重要性が伝わらないのですが、女性特有の病気を中心に女性はなんだかんだと入院や手術なども経験をすることが多いです。
また仮に妊娠した際も、異常分娩の時は医療保険が使えるケースがあります。
私は女性は医療保険に加入していてよかったと思うケースが多いのではないかと思います。
医療保険と前述のがん保険を優先して備えておきたいところです。
まとめです
学生、新入社員、独身の方は
・他人のための保険は、自分が亡くなったら誰が金銭面で困るかをよく考えて保障を用意しましょう。
・自分のための保険は医療保険は基本的には不要ですが、保険料が負担にならなければ加入をする程度で検討しましょう。優先するのは手厚い内容のがん保険。
・女性は医療保険、がん保険は使う可能性が高いので両方早い段階で加入することをお勧めします。
- 前の記事
医療保険は特約で加入してはいけない 2019.05.10
- 次の記事
こども保険は必要ですか? 2019.05.10