人手不足対策に過度な高齢者の活用について考える~骨太の方針の発表を受けて~
- 2018.06.17
- ブログ
Contents
日本は人手不足と言われています
マクドナルドでシニア世代の求人をしているのを見ました。マクドナルドと言えば客層はイメージとしては若く、学生が集まって談笑している。
そんなイメージです。店員も学生のイメージがあったのですが、シニア世代に向けての求人をしている
というのはなかなか今までの世代に向けて求人をしても人が集まらず、まだまだ働ける元気なシニア世代も
貴重な戦力として働いてほしいという、人手不足を表している出来事だなあと感じました。
飲食、介護、建設業は顕著な人手不足
中でも飲食業、介護、建設業は特に人手不足と言われ、建設業は人が集まらずに住宅の建設が間に合わず工期が遅れている
という事態も発生しています。
年金不足もあり、高年齢者の活用が進んでいます
国の年金財政も厳しくなり、公的年金だけで退職後生活をしていくことが難しくなりました。退職後までに多額の貯蓄を用意して、それを
取り崩しながら、公的年金も並行してうけとって何とか老後寿命まで生き抜く。。
100歳まで生きることも視野に入れなければいけなくなり、100歳まで生き抜くためにはどうするかというセミナーも頻繁に開催されるようになりました。
退職後までに大きなお金を用意したり、利息を生む資産が用意できていなければ、退職後も働き続けるしかありません。
国も企業に高年齢者雇用安定法を導入させ、希望する社員は退職後も嘱託や契約社員として雇用をすることを義務付けました。
退職後も働いて一定額の収入を得ることができれば、公的年金と合わせて何とか生活ができることが可能になります。
今回発表された骨太の方針の要旨の中にこのような内容が気になりました
・65歳以上の継続雇用年齢の引き上げ
・高齢者にかかわる賃金制度や能力評価制度の構築に取り組む企業に整備費用を補助する
人手不足に悩む現在の日本の時代背景からすれば、このような高年齢者の就業環境の整備は必須であることはやむを得ないと理解は示します。
過度な推進はいかがなものか?
私は過度な高年齢者の推進は検討が必要と考えます。
実際の労働の現場を見ればそれは明らかです。世代交代が進まない職場では、新たな仕組みや設備の導入が進みません。
従来のやり方で通用してきたという自負があり、新しい風が入るのを嫌います。辛うじて、新しいシステムが導入されたとしても、
全く理解をせず、若手社員は新しいシステムの指導係と化し、自分の仕事が全くできないという状態を引き起こします。
また、長年培われてきた既得権益から現在の役職をいつまでたっても手放そうとせず、組織が硬直化し、若手に権限移譲がされません。
とりわけ若手社員にやりがいがわかず、離職等を繰り返す社員も今以上に増えていくと予想されます。
現在の中小企業の事業承継が進まない理由も、既得権益にすがり自分の立場を手放そうとせず気が付いたら
後継者が育たずに事業継続が進まない状態になっていた。
政府が働き方改革、AI化などといっても導入されるのは大企業、上場企業だけで
日本の会社の99.7%の中小企業は組織が硬直化しており、高齢社員が権限を握り
働き方改革、AI化が進まず気が付いたら競争力のない会社になっていた。
ゆでガエル状態です。
労働力確保という観点では必要な措置、やむを得ない部分もあると理解をしながらも今以上の優遇は
本当に必要か?再検討していただきたい。
退職年齢は現状維持、若手への権限移譲を促進する仕組みを作るべき
退職年齢は現状維持、若手への権限移譲を早急に図ることで競争力のある体質を作ることができます。
長年の人脈、金融機関との関係もあるとは思うが、そこをフォローしながらも進めていくような方向性に
進めていくことが必要と考えます。
そうでなければ若手の労働意欲も収入も上がらず、ますます人口ピラミッドの尻すぼみを増長する方向性に向かっているのを感じます。
- 前の記事
ブログのネタがない!(ネタ切れ)を2週間で解消 2018.06.16
- 次の記事
人生100年時代に準備しておきたい3つのこと 2018.06.21