がん10年後生存率が発表されました
- 2019.05.08
- ファイナンシャルプランナー(FP) 医療保険 生命保険

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がん10年後生存率が発表されました
国立がん研究センターより、2002年~2005年にがんと診断された人約7万人が
10年後生存しているか?というがん10年後生存率を部位別のがんで分析した結果が公表されました。
全体では56.3%!じつに半分以上はがんと診断されても10年は生存できるということになります。
部位別にみると、
前立腺がん95.7%
甲状腺84.3%
乳がん83.9%
逆に10年後生存している可能性が低いがんは
膵臓(すいぞう)がん5.4%
肝臓14.6%
などがあります。
膵臓は沈黙の臓器と言われており、あまり症状が現れず気が付いた時には末期であることが多いといわれているためと思われます。
ただ、全体的に見れば医療技術もそうですが、がん検診などで早期発見される可能性も高まり10年生存率は上昇傾向にあります。
がんは完治という言葉はありません。
いちどがんになった人は、定期的にがん細胞が再発や転移していないかを検査に行かなければなりません。
そのため10年後生存率という言葉を使います。

がんの10年間生存率が高まっただけに注意したいこと
もうご存知かと思いますが、がん保険は入院していたり、手術は民間の医療保険やがん保険でカバーできます。
最近では通院での放射線治療や抗がん剤治療も給付対象になっています。
ところが検査入院や、入院や通院はしないけれどもがんとの闘病生活をしながら生活に不自由が生じた場合のお金までは面倒を見てくれません。
装具や抗がん剤投与の副作用のカツラなども残念ながら民間の医療保険では対象にはなりません。
ましてや、一家の大黒柱が一旦がんになり闘病をして何とか快方に向かってはいるものの、果たして検査も全くいかずに今まで通りバリバリ働けるでしょうか?おそらく可能でない方がほとんどだと思います。
そうなると世帯の収入が減るために、配偶者やお子様にも経済的な制限が発生するのではないでしょうか?
がん保険は入院代や手術代を保障するもの、がん一時金特約はがんと診断されたら100万円やおおくても200万円程度です。
一部日本の保険会社でがん特約を500万や1000万用意できる商品もできていますが、保険の更新のたびに保険料が急カーブで上昇していきます。
何事も心配し始めるときりがないのですが、
一つの選択肢として、近年はがんと診断されると毎月10万、15万というように保険金が支払われる商品もあります。
またがんだけが給付要件ではありませんが、医師から働くことができないと判断された場合に保険金が受け取れる商品もあります。

身体的、経済的不自由な時間が長くなるとも考えられます
長く生きられるということは、がんとともに私生活を送る時間が増えているということになります。
金銭面の負担も、通院、検査やその他生活面での不自由を補う支出と、仕事に制約が生じ収入が減少する両面のリスクを抱える期間が増えるということです。
大きな保険などで対策を立てたり、貯蓄で備えておくということができれば最高ですが、そこまで考えていられないというケースでも、いろいろシュミレーションをしておくことも重要ですよ。
もし大黒柱ががんになって、入院通院を繰り返して経済的な負担が大きいとき、家賃の安いところに引っ越せば賄えるのか?賄えなければどちらかの実家に住むか?子育てはどうする?
配偶者が働いて、お互いが働けなくなってもカバーできる環境にする。
子育てはどちらがどちらに任せるのではなく、均等に役割分担をする環境を作っておく。
実はこれがとても有効な策だと思っています。
男女平等でフェミニストを気取るきがあるわけではなく、男性も万が一の備えという意味でお互いが
子育てができ、お互いがパートではなくきちんと社会保険に入った会社で働く。
実はこの働き方をしていると、老後の年金額にも非常によい影響をもたらしてくれます。
特に保険や貯蓄で備えるというお話をする前に、ちょっと今回のようなケースがあったらどうする?
と話し合いの場を持ってみてはいかがでしょう。
10年間生存率が伸びたというのは、良いことですが反面こんな心配ごともありますよという提案でした。
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