直接金融とは、間接金融とは?その違いについて

直接金融とは、間接金融とは?その違いについて

直接金融とは、間接金融とは?その違いについて

金融は大きく分けて2つ

お金があるところからお金が無いところに融通することが金融です。

①直接金融

お金の不足している人、たとえばとある企業が余っているところからお金を集める(融通してもらう。)

ではどのように集めるのかというと、会社が株式を発行して市場から資金調達をするのが直接金融です。

企業などが直接お金を調達するので直接金融といいます。

②間接金融

とある企業が銀行にお金を借りること。個人が利用する住宅ローンなども、一時的に住宅購入の際に2000万、3000万という購入費用を用意できない人が、銀行にお金を借りるのでこれも間接金融といえます。

銀行は預金という形でみなさんからお金を集めて、お金の必要な企業や住宅ローンなどお金の必要なところへ融通するのがひとつの役割です。

金利をつけて私たちからお金を預かって、そのお金をもっと高い金利をつけてお金のより必要としている人に融通する。それで収益を上げているのです。

銀行を通じてお金を融通することを間接金融と言います。

金融市場

お金を調達する場所は銀行や株式だけではなく、さまざまな場所や方法があります。これを金融市場と言います。

金融市場には短期金融市場長期金融市場があります。

①短期金融市場

返済期間が1年未満の短期のやり取りでオープン市場インターバンク市場があります。

オープン市場

金融機関以外の事業法人等も参加できるCD市場CP市場がある。

CD市場・・・(CD市場とは他人に譲渡できる定期預金の事)

CP市場・・・企業が短期で資金を調達するときに発行する無担保約束手形のこと。極めて低金利で融資可能   なため、取扱は大企業に限られる。CPは割引発行される。(割引発行とは100円の額面であれば金利分を差し引いて発行し、100円で償還する)金利は企業の信用力によってきまる。

国庫短期証券市場・・・償還期限が1年未満の短期の割引国債。

インターバンク市場

金融機関だけが参加できコール市場、手形市場に分けられる。

コール市場・・・(money at call)お金の呼び掛けにすぐに答えるという意味。

様々な企業への融資などをおこなったり、

年金支給日など銀行に一時的に資金不足が生じることがある。それを

補うために銀行間で融通をする。(国内の銀行に限らない)銀行同士の

やり取りのため極めて信用度が高く、そのため無担保コール翌日物金という極めて低い金利で今日借りて明日返すという即時にやり取りすることが可能。

手形市場・・・手形銀行間で売買し合って、銀行間で融通をする。

コール市場では賄いきれない場合に使用される。

②長期金融市場

返済期間が1年以上の長期のやり取りで株式市場や公社債市場などがあります

株式市場

代表的な指標には「日本平均株価」、「TOPIX」などがある。

 「日本平均株価」・・・日本経済新聞社が日々算出している株価指数のこと。

東証一部上場企業から流動性の高い銘柄をバランスよく抽出した225銘柄(225企業)の平均株

価のこと。

「TOPIX」・・・東京証券取引所が第一部上場銘柄を対象として、1秒ごとに算出している指数。

1968年の4月1日を基準値「100」として、新規上場、上場廃止、増減資、企業分割などで修正され、指数化さ

れる。東証一部上場企業の全銘柄の時価総額(発行済み株式数×株価)を加重平均したもの。

※ 加重平均とは?

株価700円のときに1,000株、600円の時に2,000株、500円のときに3,000株買ったとすると、

平均株価は(700+600+500)/3=600円であるが

加重平均で計算をすると

(700×1,000+600×2,000+500×2,000)/(1,000+2,000+3,000)

=3,400,000/6,000

=約567円

となる。

公社債市場

代表的な長期金利は「新発10年長期国債利回り」

新規に発行された、国債のうち償還期間が10年の流通利回りのことを言う。

利回りとは、投資対象の購入価額とその資産の持つ収益力を総合的に表す指標です。

景気の変動により、債券の人気がなくなったり人気が出てきたりする。

景気が良くなると、債券価格は下がる。債券価格が下がると金利が上がる。

ん??景気が良くなると債券価額が下がる?
なんだか上がりそうなイメージですが、、

景気が良くなると需要が株式など利回りのよりよいものに人気が集まってしまいます。

ですので債券価額は下がります。

逆に景気が悪くなってくると、株式よりも安全資産の債券に人気が集まって、

債券価額が上昇します。

しかし、

額面1万円、年利1%の既発債Aが発行されていて、その後、額面1万円、年利3%の新発国債Bが発売されたとします。投資家は年利3%Bの物を当然買おうとするので、既発債Aの人気は下がります。

ちなみに額面1万円とは満期の償還時に期間中の債券価格が下がっても10,000円で戻しますよ!ということです。

Aの人気が下がると債券価格は下がります。そうすると既発債Aを買った人は9,800円まで下がったとしたら、償還時は年利10,000円の1%+10,000円で償還されるので200円の利益が得られます。

ある程度まで債券価額がさがってくると、また買いたい人があらわれて、また債券価額が上がってくる。

逆に仮にBの人気が上がり過ぎて、債券価額が10,100円になってしまったとしても、額面は10,000円なので得をするわけではありません。

そうなると人気が無くなって、また債券価格が下がってきます。

債券は債券価額の上下によって、年利が異なる国債でもあったとしても、一定の利回りに収れんされていくのが特徴です。

毎月発行され、流通量も多い新発10年長期国債利回りは住宅ローンの固定金利や定期預金の金利等を決定する基準となります。

金子賢司

この記事を書いた人

ファイナンシャルプランナー金子 賢司

これまで1000件以上の家計、住宅ローン、生命保険、損害保険、資産運用の相談に携わる。UHBなどのテレビのコメンテーターや確定拠出年金等のセミナーを毎年約50回実施。CFP資格保有者。TLC(生命保険協会認定FP(TLC資格とは))、損害保険トータルプランナー公式HP