いじめ保険について【FPの解説】
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いじめ保険について【FPの解説】
何気なくTwitterを見ていたら#タグで人気キーワードで急上昇してきたこのいじめ保険という商品。
正直私も知りませんでした。
そこで内容を見てみましたので、この「いじめ保険」について解説をしていきたいと思います。
子どもがいじめられたら、親がお金をもらえる・・
そんな単純な保険ではもちろんありません。
いじめ保険はどのようは補償なのか?
このいじめ保険とは、いじめにまつわる問題について以下のようにカバーするとHPにも掲載しています。
- 弁護士直通ダイヤル
- 弁護士検索サポート
- 弁護士費用の保障
- 子どものいじめヘルプナビ
- 学校や加害者へ損害賠償請求ができる
弁護士直通ダイヤル
弁護士に直接電話がつながり、無料相談が可能。
弁護士の検索をサポート
トラブルに応じた弁護士を無料で提供、誰に相談したらいいかわからないということもなく、そのまま無料相談も可能。
弁護士費用の保障
弁護士への相談や事件対応でかかった費用の一部を保険金として受け取ることができます。
子どものいじめヘルプナビ
いじめ問題に関して弁護士へ初期無料相談が可能。早いうちに弁護士に相談し、有効な証拠を早い段階で集めるためのアドバイスをもらえる。
学校・加害者へ損害賠償ができる
重大ないじめで証拠がそろえば、相手方に治療費や慰謝料等を請求することができます。
いじめ保険は適用範囲が広い
実はこの商品、
いじめ保険とは言っているものの通常の少額短期保険で扱っている弁護士保険の内容を、単純にいじめ問題にクローズアップして紹介しているだけの商品です。
今回はエール少額短期保険の弁護士保険をもとにご紹介させていただいています。
したがって、内容はよく読んでみると意外と補償範囲が広いです。
HPに掲載されているのは以下のようなケースです。
【ケース1】相手の子どもにケガを負わされた
【ケース2】相手の子どもにケガをさせてしまい、高額な治療費や手術代を請求された
【ケース3】他人の所有物を壊し、あなたの子どもが弁償するべきと賠償請求をされた。
その他にも、
【ケース4】離婚の養育費が納得がいかない。対応が悪い
【ケース5】パワハラ、セクハラ
【ケース6】マンション等で夜中うるさい、ベランダから物を投げられるなどのいやがらせを受けている
【ケース7】ママ友間でSNSでいじめを受けた
いじめ保険の注意点
いじめ保険で知っておかなければいけないのは、
あくまでも弁護士費用が保険金で支払われるだけです。
前述のケース1と2が分かりやすいかも知れませんが、
【ケース1】については弁護士への相談費用が支払われるだけで、相手の子どもにケガをさせた治療費が支払われるわけではありません。
【ケース2】については
相手からケガをさせられてしまった場合もあるかも知れません。これについても弁護士費用がカバーできるだけで、この治療費が支払われるわけではありません。
・このいじめ保険は実は弁護士保険の呼び方を変えているだけであること。
・弁護士費用を補償してくれるだけの商品であること。
この2つをしっかりと抑えておく必要があります。
弁護士保険としての注意点
さて、このいじめ保険はイコール弁護士保険なので、弁護士保険という位置づけでデメリットをお伝えします。
なんでデメリットだけ??と思うかも知れませんが、メリットについてはいじめ保険の部分(いじめ保険の補償内容のところで)でかなり「なるほど」と思っていただける部分があると思います。
その前に以下のことを知っておきましょう。
弁護士保険は2つのパートに分かれる
弁護士保険は法律相談保険金と法務費用保険金に分かれています。
法律相談料保険金
法律相談料保険金は弁護士との法律相談によって生じた相談料の実費を補償します。
法務費用保険金
弁護士への事件委任によって生じた着手金や報奨金等を支払います。
さて、あえてデメリットを上げるとすると、法律相談料保険金や法務費用保険金として支払額に上限があることです。
例えば一番大きく掲げている
【1か月1180円のプランのケース】
法律相談料保険金については事案限度額は1.1万円。
年間限度額は10万円です。
2万円の事案であれば、1.1万円までしか支払われず9千円が自己負担になります。
また極端ですが、1万円の事案で年間11回相談をすると、11万になってしまいます。
年間限度額は10万円なので、1万円が自己負担になってしまいます。
また法務費用については着手金は実際にかかった費用の90%が限度、報奨金は免責(保険が出ない)等の制限があります。
プランが3通りあり、当然月額が高い方が支払われる金額や支払いの上限が多い内容になっています。
総合的にいじめ保険(弁護士保険)には加入するべきか?
問題のとっかかりで相談できるメリットはやはり大きいと思います。
例えば暴力で離婚を考えていた方がいたとします。
弁護士保険を使って、弁護士に相談をして、こんな証拠を取っておくとよいですよ。などのアドバイスをもらえて、養育費等の交渉が有利に進められるようなら後で追加でお金を払っても決して損ではありません。
誰にも専門家に相談をしないで、いざ養育費の交渉の交渉を弁護士の仲介で進めようとしたら、有効な証拠を何一つ用意していなかった。。ということは少なくとも起こりません。
問題の入り口から道筋を整えることができるという点で、
一番安いプランだけでも加入をしていくのは有益と私は考えます。
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