ビットコインの値段が急増する理由

ビットコインの値段が急増する理由

ビットコインの値段が急上昇しています

ビットコインの値段が一時150万円を超えました。

2017年に200万円まで達したあと、ずっと低調ぎみ。低調どころか30万円台まで下落。ところが、2019年4月くらいからじわじわと上昇し始め、そのことに気づいた人たちが当時の仮想通貨、現在でいう暗号通貨バブル再燃か?と一時期のバブルに乗っかろうとひそかに様子をうかがっている状況です。

結論として、ビットコインの値段が上昇しているのは事実です。

理由は諸説ありますが、単純に世の中にロクな投資先がないからですというなんともシンプルな理由が有力です。

なぜビットコインが値上がりしているのか?その背景を知ることでこの値動きが本物かどうか、このまま乗っかっていいのかどうかの判断ができるようになります。

リスク回避としてのビットコイン

かつては投資として値上がり益を狙ってビットコインを購入している人が大半だったと思います。ところが今はリスク回避の投資先としてビットコインにお金が向かっているという説が主流です。

今世の中にはお金が余っています。よく投資の解説なんかをする人は

世界にはお金が「ジャブジャブに余っている」と表現します。

お金が余っているってどういうことなんでしょう。

自分も含めて、そんなにお金が余っているならなんで私の生活はよくならないの!?と思う人もいるかもしれません。

残念ながら資本主義を採用している国はお金を持っている人がどんどんお金が増えて行き、そうでない人はあまり増えない仕組みになっているんです。

ある程度お金を持っていると、最終的には人は投資という方法を選択します。

しかも安全にです。利回り10%などという商品はリスクが高く、元本割れしてしまう可能性もあります。

安全な方法で例えば年の利回り1%で商品を運用したとします。

100万円の資金でこの運用をした場合は1年後は101万円になっています。

これだとうれしいですが、ああ運用ってこんなもんね。。という感じだと思います。

しかし、資金が1億あったらどうでしょう。おなじ商品なら1年で100万円プラスになっています。

どう考えても資産運用は元手が大きいほうが有利なのです。

これが資本主義は貧富の差が広がる仕組みです。

でもこれはみんなできることなんです。少しずつ運用を始めて、長い期間をかけていけば、少なくともこういう層になれる権利はあります。

何もしなければ一生働き続けて、働けなくなったり、病気になったりで収入がなくなったらどうしようという恐れを感じながら一生を過ごすことになります。

怖いので万が一の保険に加入する→ますます支出が増えるということになります。

お金持ちは万が一の時もお金があるので保険に入る必要がありません。

あるかどうかもわからないことにお金をかける必要もなく、何かあればお金を払えば何とかなると思っているので保険にも加入しません。

ということでお金持ちは、お金を持て余しているのです。1%という運用はリスクは少ないのですが、こういう層は多少減ってもあまり痛くありません。

リスクはあっても、もっと増やす方法はないか?という発想に自然となっていきます。

そこで今一番ニーズにマッチした商品がビットコインになっているということが考えられます。

ビットコインはリスク回避の手段として使われているようです。

ビットコインをなぜ選ぶのか?

bitcoin

ビットコインはかつて値動きが大きいということで、投資対象としてはあまり望ましいものとはいえませんでした。

そもそものビットコインの役割は投資ではないのですが、その流れは止められないので値動きが大きいリスクの高い資産というくくりになっていたのです。

今もその状況は変わっているわけではありません。ただ、以前のようなハッカーによる流出等の事件をきっかけに、セキュリティ面や暗号通貨を扱う業者としての登録要件を満たしているかどうかという基準も厳格になり、信頼性は徐々に高まってきている動きはずっとありました。

いままでは粗い値動きだった暴れ者が、一度少年院にはいって落ち着いたような感じなんでしょうか?オマエ・・落ち着いたな。みたいな。

ビットコインにお金が流れる理由は世界経済の状況を知っておく必要があります。

お金が余っている投資家は今まではアメリカのハイテク株や中小企業中心の指標S&Pという指標にじゃんじゃん投資をしていました。一本調子で価格は上昇していました。

GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)という有力IT企業を中心にもうこの株価が落ちることはないだろうという期待でどんどん価格が上昇していきました。

確かにこれらの企業は次から次へと、頼もしい施策をメディアを通じて発信しているので、投資対象としてはとてもいいと思います。

ただ、、いつしかそうはいっても実体とかけ離れた株価になっていると警鐘を鳴らす人が表れ始めました。若干天井圏に入って伸び悩んだかな??と思った頃に彼がやってきました。

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そう・・トランプ大統領です。

米中貿易摩擦の影響により、アメリカの製造業にも影響が出始め景気が減速気配が漂い始めたころ、2020年に選挙で大統領再選をめざすトランプ大統領は何が何でも株式市場を盛り上げていきたい。

米中貿易摩擦の言い出しっぺはトランプ大統領です。米中貿易摩擦を提案したというわけではなく、貿易の不均衡をトランプ大統領が指摘をし、結果、摩擦になってしまったわけですが、

この摩擦でアメリカ経済の低迷を引き起こしたのはトランプの政策だ!と言われるのは絶対に避けなくてはなりません。

そこでトランプ大統領はFRB(米連邦準備理事会)にいちゃもんを付け始めます。景気の低迷はFRBのパウエル議長が利上げ政策をしているからだ!!

利上げをすると企業がお金を借りるのに利息がかかりますが、それが高くなるのでお金を借りにくくなります。ということで景気が減速します。

あまりに景気が良すぎると、価格が急上昇してしまうのでFRBはセーブをするために利上げをし続けてきました。

これつい先日の話です。2019年3月くらいまでは年何回利上げするんだ・・みたいな話をしていたはずなのに。

トランプ大統領がFRBが利上げをしたから景気が減速した!

という指摘をして、市場の流れが変わりました。

一気に世の中は利下げムード。

利上げは景気を減速させる効果があるのですから、利下げはその逆です。

パウエル議長が、利下げをするのではないかという予想で、株式市場がどんどん値上がりを始めました。

問題なのはつい先日までは確かにアメリカは景気が良かったのですが、

米中貿易摩擦の影響で天井圏にあります。

それ以降の市場価格の上昇はただ、利下げするのでは?という期待だけで上昇しているのです。これからパウエルさん利下げして株式市場が値上がりするから買っておこう!

まだパウエルさん何にも言ってませんけど!!

という根拠のない催促相場という状況を生み出しました。

さんざん市場が期待しているのに、いまさら利下げしないなんて言わないでよパウエルさん。という状況です。もし、この状況でパウエルさんが、利下げしない!といってしまったら期待をしていた投資家は期待外れで持っている株式などを売却してしまいます。

株式市場は大暴落→さらにトランプの怒りを買うという流れになります。

実際はFRBは独立した機関なので、トランプ大統領の意見とは関係なく中立であるはずです。ただ、パウエル議長は、独立した機関だという立場は何とか守っている感じがあります。

そこでパウエル議長は6月は金利据え置き。うまい言い回しで7月に利下げするかも?という人たちを落胆させないが、期待もさせないというコメントを発表します。

 

「先行きの不確実性が増しており、成長持続へ適切な行動をとる」

とし、今回は利下げはしないけど、今後は利下げもありうるよという内容になりました。

 

これを受けて、利下げの可能性ありだ!6月は据え置きだったけど7月は必ず利下げをやるぞ!という期待を「なぜか」投資家は持つようになってしまったのです。

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ドーピング相場の始まり

そこで利下げ期待が高まった市場はますます価格が上昇していきました。

アメリカは絶好調!確かに投資をするには絶好の環境になっています。

見かけ上は・・

しかし知っている人は知っています。この上昇が実体を伴わないただの期待感で動いているだけということを・・

今ここでアメリカの株式市場に投資をするのは危険と判断している賢明な人がやはりいます。

株式市場が活況なら、リスクに寛容な投資環境にも関わらず

金が上昇しているという不思議な現象が起きています。金が上昇するのは地政学リスクなどが起きて、有事の金買いと言われるように、リスクが高まって投資をするには危険なときに金が買われます。

景気が良いときに金が上昇するというのは不思議な現象なのです。

景気はいいのですが、ひそかにこの相場はヤバイと思っている人が一定数いるということです。悪いアスリートが薬で筋力を増強するドーピングを市場に例えたものです。利下げするかもという期待感という薬で実体に伴わないほど増強させている市場。これをドーピング相場と言っているようです。

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そこでようやく出てきましたビットコインです。

今、陽の光を浴びていないビットコイン。リスクは高いけれど、今、一番価格がひどい時期だからそのうち値上がりするから今のうちに買っておこうという投資家が増え始めました。

どうせリスクをとるのなら、今高値圏で実体を伴わないで大暴落の可能性のあるアメリカの株式市場よりも、リスクは高いけれど、今は価格がかなり低いビットコインを買っておいた方が将来的な上昇を見込める!ということでビットコインにお金が集まっているのです。

またかつてよりさらに運用や信頼性も高まっており、フェイスブックが暗号通貨市場に参入を発表したことも大きかったかもしれません。

そこで4月くらいから徐々に価格が上がりはじめ、100万円に近づいたころから騒がれ始め、投資家があ!ビットコインという手があったか!またバブルあるかも!!と思い出したように買いに走っている段階です。

正直150万は高値圏なのかな?また200万までいくのかな?というのは判断が難しいです。

7月のFOMCで利下げをするようなことがあり、さらにアメリカの株式相場が上昇するようになれば、それに伴い、一部実体経済と伴わないと感づいている人たちがビットコインにさらに走るようになれば買いかなと思っています。

ただ、パウエル議長も安易に利下げの期待をしないで!とちょくちょくけん制コメントを発表しています。

これらの状況を加味して今後ビットコイン投資に参入するかどうかを判断しましょう。