損益通算の順番
- 2016.02.14
- タックスプランニング FP 独学 ファイナンシャルプランナー
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損益通算について
給与所得であれば赤字になることはあまりピンと来ないこともあるかも知れませんが、事業所得や不動産所得では収益よりもかかった費用の方が多くかかってしまうこともあります。したがって、以下の所得ではその「損」と「益」を通算することができます。
これを損益通算と言います。
損益通算のできる所得
- 不動産所得
- 事業所得
- 山林所得
- 譲渡所得
不動産所得、事業所得、山林所得、譲渡所得の頭文字をとって「ふじさんじょう(富士山上)」と覚えます。
損益通算の方法
まず以下の4つのグループに所得を分類します。
①経常所得グループ
利子所得、配当所得、給与所得、不動産所得、事業所得、雑所得
②譲渡・一時所得グループ
譲渡所得、一時所得
③山林所得グループ
山林所得
④退職所得グループ
次にそれぞれのグループで損益通算をおこないます。
①ではマイナスが無かったものの、②の譲渡・一時所得グループでマイナスがあった場合は①と②で損益通算をします。②で損益通算してもまだマイナスがあった場合は③山林所得と損益通算することができます。③でもまだマイナスがある場合は④退職所得と損益通算することができます。
損益通算できない損失
①生活に通常必要でない資産の譲渡損失(別荘やヨット、貴金属など)
②土地、建物の譲渡損失(居住用財産は特例がある)
③生活用動産の譲渡損失
④不動産所得のうち、土地取得のための借入金の利子
⑤株式の譲渡損失(上場株式の譲渡損失は申告分離課税を選択した配当所得と損益通算ができる
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