山林所得、譲渡所得
- 2015.12.06
- タックスプランニング FP 独学 ファイナンシャルプランナー
各種所得の解説の続きです。
山林所得
所有期間が5年を超える山林の譲渡は、特別に山林所得という項目で取り扱います。
所有期間が5年以下の山林の譲渡は事業所得や雑所得となり、あくまでも山林の譲渡であり、山林と土地を同時に譲渡したような場合は土地部分は譲渡所得として取り扱われる。
山林所得の計算方法
山林所得=収入金額-必要経費-特別控除額50万円-(青色申告特別控除額)
山林所得の課税方法
山林所得は退職所得と同様分離課税で計算される。
また、長い年月をかけて育てた山林に対して、譲渡した年に集中する税負担を軽減するため「5分5乗方式」という計算式で計算をする。
所得税額=山林所得の金額×1/5×税率×5
譲渡所得
譲渡所得は3種類に分類されます。
・株式の譲渡
・土地建物の譲渡
・その他資産の譲渡
土地建物の譲渡と、その他資産の譲渡は短期の譲渡の場合と長期の譲渡について分けて考えます。どれくらいの期間が長期でどれくらいが短期なのかは以下解説していきます。
譲渡所得の計算式
譲渡所得=譲渡による収入金額-(取得費+譲渡費用)
取得費用はその資産を購入した時価(買値)で計算をするが、金額が不明であったり、実際の取得費が収入金額の5%に満たない場合は収入金額の5%を概算取得費とすることができる。
相続や遺贈、個人からの贈与により取得した資産の取得費は、もとの所有者の取得費を引き継ぐ。
株式の譲渡
分離課税で計算をする
土地、建物の譲渡
土地、建物は分離課税で計算をする。
・分離短期譲渡所得・・・土地、建物の譲渡で譲渡した年の1月1日における所有期間が5年以下
・分離長期譲渡所得・・・土地、建物の譲渡で譲渡した年の1月1日における所有期間が5年超
分離短期譲渡所得の税率は所得税30%、住民税9%(復興所得税が別途かかります。)
分離長期譲渡所得の税率は所得税15%、住民税5%(復興所得税が別途かかります。)
その他資産の譲渡
その他譲渡資産も長期と短期に分かれます。ただしこちらは総合課税なので、土地、建物の譲渡と呼び方が違います。
総合短期譲渡所得・・・土地、建物、株式以外の資産の譲渡で譲渡時の保有期間が5年以下
総合長期譲渡所得・・・土地、建物、株式以外の資産の譲渡で譲渡時の保有期間が5年超
土地、建物の長期と短期の要件とよくよく見比べると微妙に違うので要注意です。
総合短期、長期譲渡所得の金額=総収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額50万円
- 前の記事
給与所得、退職所得 2015.12.06
- 次の記事
不動産の用語と一物四価 2015.12.12