不動産の用語と一物四価

不動産の用語と一物四価

不動産とは

不動産とは、土地と建物の事をさします。

①土地

地目という形で土地はその用途を分類している。その土地の分類を地目といい、不動産登記簿の表題部というところに表記されています。

その他土地に関する用語

・更地

建物やその他の権利が無い土地

・建付地

建物の敷地になっている土地のこと。地主が家を建てて、その家を他人に貸している場合の建付地は貸家建付地と言います。

・底地

他人に貸した土地(借地権のついていることをいう)

②建物

建物も土地と同様、住居、店舗、倉庫、事務所などの様々な用途があります。

不動産の評価

一物四価とは

不動産を売買するときに、建物や土地に普通のスーパーで並んでいる商品のように値札がついているものってあまり見ませんよね。

土地、建物は売りたい人、買いたい人の状況によってどうしても欲しいひと、どうしても売ってしまいたいというようなケースも考えられます。その当事者間の合意によって決まりますが、ある程度の基準は定められています。

その基準が以下の3つです。

①公示価格

②基準値標準価格

③路線価(相続税評価額)

④固定資産税評価額

不動産は上記のように1つの土地に対して複数の価格設定がされています。これを一物四価と言います。しかも①~④はあくまでも基準となる価格であり、実際に取引された金額もまた存在するため、一物五価とも言われます。

それではそれぞれの価格についてみていきましょう。

①公示価格

一般の土地価格の指標であり、毎年1月1日に評価され、3月下旬に国土交通省が公表します。

②基準地標準価格

一般の土地取引価格の指標となり、公示価格の補足となります。毎年7月1日に評価され、9月中旬~下旬に都道府県が公表します。

路線価(相続税評価額)

相続税、贈与税の算出をするために使われる。公示価格、基準値標準価格の80%と言われており、毎年1月1日に評価。7月初旬に国税局が公表します。

固定資産税評価額

固定資産税や都市計画税、不動産取得税の算出に利用する。公示価格、基準値標準価格の70%と言われており、3年ごとの1月1日に評価され、3月下旬に評価され、市町村が公表します。

なぜこのように不動産価格には複数の価格が存在するのかというと、①~④の公表している期間がそれぞれ異なっていますよね。公示価格なら国土交通省、基準値標準価格なら都道府県・・のように。

このように発表する行政庁も違えば、その算定基準がそれぞれ独自の価格設定基準を持っているから。なのです。