今さらきけない、個人向け国債とは

今さらきけない、個人向け国債とは

マイナス金利により少しでも有利な利息のついている金融商品はないかと探している中で、安全でなかなかの利回りということで国債を選択する人もいるようです。その国債の仕組みについてお話していきたいと思います。

国債とは国庫債券の略です。国債は債券のひとつということになります。

債券ってそもそも何というところから説明していきましょう

債券とは

債券というのは借金をしたときに発行するのですが、お金を借りたら借りた人は貸してくれた人にお礼?という意味で利息をつけて後日お金を返さなければいけません。お金を借りた時に利息は何パーセントつけるのか?決められた年月に元本を償還することを約束するといったことが書かれた有価証券になります。

個人向け5年国債ということであれば、発行される債券には5年後に基準金利-0.05%の金利をつけて元本を5年後にお返しします。という文面が記載されている「債券」といえます。

※実際は個人向け国債に関しては債券は盗難・紛失の恐れがあるため、ペーパーレスで電子化された管理されています。

国債とは

国がお金を投資家から借りるときに発行する借用証書が国債になります。

日本国債であれば、購入した人=日本にお金を貸してくれた人となりますので、利息をつけて数年後に利息をつけてお金を返さなければなりません。

3年国債であれば3年後にお金を返す、5年国債は5年後にお金を返すという意味です。この元本を利息をつけて返すことを「償還」と言います

国債は投資商品です

Pexels / Pixabay

国債は買い手が購入することで将来元本とその利息を受け取れるという性質があるため、投資であり、資産運用をしているということになります。投資、運用というと株式や投資信託というイメージになってしまいますが、国債を購入するということもれっきとした買い手=投資家といえます。

個人向け国債はどこで買えるか?

国から直接購入するわけではなく、証券会社や銀行などの金融機関から購入します。どこでも売っているわけではないので、馴染みの金融機関で購入をしようとする場合は取り扱いがあるか確認が必要です。

国債での運用でどれくらいのメリットがあるか

個人向け国債には10年国債、5年国債、3年国債があります。

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 商品名 変動10

変動金利型10年満期

 固定5

固定金利型5年満期

 固定3

固定金利型3年満期

 満期 10年5年3年
 金利タイプ変動金利固定金利固定金利
金利設定方法基準金利ー

0.66%

 基準金利ー
0.05%
 基準金利

ー0.03%

金利の下限               0.05%

10年物の国債を購入したとすると・・

購入単位はいずれの商品も額面金額100円に対して100円です。

額面金額100円で購入すると10年後は100円で償還されます。さらに上記で表示された利息がつくので、変動で金利が上下するものの少なくとも下限金利の0.05%が額面に対して利益としてもらうことができます。

10000円分10年国債を保有して満期までもっていたら、10年後「5円」の利益です。

10年後の償還時は額面金額で償還されますが、場合によっては途中で現金が必要になり、やむを得ず国債を売却しないといけない事態があるかも知れません。

そういう時は100円ではなくやむを得ず99円で売却を10年後を待たずに売却してしまうこともあるかも知れません。

また10年国債の金利がさらに下がり、下限0.05%の国債が大人気になった場合は額面100円の国債でも101円でも売れてしまうかも考えられます。

国債は額面と売り買いの価額の2つがあるので少し混乱しますが、少なくとも額面と債券価額が違うということはお分かりいただけるでしょうか?

bykst / Pixabay

利子の受取は半年に一回

10年も、5年も、3年も利子の受取は半年に一回です。上記の金利はあくまでも年間の金利なので、実質は表示されている金利の半分が半年分の利回りのなります。

金利は税金がかかります

国債の利子は受け取り時に20.315%の税金がかかります

以下のものは国債の利子に税金はかかりません。

・遺族年金を受けることができる妻

・身体障害者手帳の交付を受けている(マル優、特別マル優制度を受けている人)