国民年金基金|節税にもなる自営業の味方。自営業の方も老後の年金を拡充しましょう

国民年金基金|節税にもなる自営業の味方。自営業の方も老後の年金を拡充しましょう

47国民年金基金が合併するという記事をみて、やはり国民年金基金も運用が厳しくなっていてコスト削減が必要になってきているんだなぁと感じさせられます。

国民年金基金とは

おもに第一号被保険者(個人事業主など)が老後の資産形成を行うために、働いているうちに毎月掛金を払うと、将来年金という形で、受取ることができるという制度です。なぜ第一号被保険者のために用意しているのかというと第一号被保険者はお勤めの方(被用者、第二号被保険者)に比べて年金額が少ないのが通常です。

自営業の方は国民年金を払い、40年間満額はらっても受け取れる年金は65歳から受け取りでなおかつ受取額は基礎年金の約年間78万円しかありません。夫婦ならば単純に倍になりますが、それにしても年間夫婦で78万×2=156万円です。なかなか厳しい生活になるのではないでしょうか?

お勤めの方(被用者、第二号被保険者)で有れば上記基礎年金に加えて、報酬に応じて将来の年金が変動する厚生年金を受け取ることもできます。基礎年金にプラスオンされるので、一般的には基礎年金のみの第一号被保険者よりも多く受け取ることができます。

国民年金基金はその自営業(第一号被保険者)の基礎年金では将来の年金が足りない部分をカバーするための制度です。

年金

地域型国民年金基金と職能型国民年金基金

国民年金基金は各都道府県に1つずつある地域型と、弁護士や医師などが加入する職能型の2通りある。

地域型の場合、たとえば私が住んでいる北海道では北海道国民年金基金という組織が運用主体となります。

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国民年金基金の特徴

特徴①掛金額と年金額があらかじめ約束されている

(例)45歳と1カ月でA型に加入し、12,410円を毎月払うと65歳以降一生涯10000円を毎月うけとれる計算になります。(ただし実際に受け取る場合は受取金額12万円以上の場合は半年に1回、受取金額12万円未満なら年1回まとめて支払うという方式をとっており、毎月受け取りという方法はありません)

加入して初めて購入する場合は一口目は国民年金基金A型かB型を購入しなければなりません

(例)で65歳以降一生涯受け取れるといいましたが、仮に支払っていた人が早々にあまり年金を受け取れずに他界してしまった場合、15年間は途中で亡くなったとしても遺族に支払うという保障期間を設けているのがA型。

保障期間を設けていないB型があります。B型は毎月払っても亡くなった時期によっては受取る金額が少なくなるため、少々割安になります。A型が12,410円月に支払うのに対してB型は11,090円となっています。

税金

特徴②税制上の優遇措置がある

・掛金全額社会保険料控除となり、確定申告で税金が軽減される。

・つまり掛金は全額費用(経費)にすることができます。また受取るときも公的年金控除という税制上の優遇措置を受けることができます。

・遺族一時金は全額非課税(掛金を払っている人が亡くなった場合は遺族に一時金が支払われる。なおかつ受取ってもその金額に税金はかからない。

・口数単位で掛金の変更が自由にできるので自分のライフプランに合わせて金額を調整できる。

・掛金を前納すると割引が利用できる

国民年金基金の掛金と受取額

掛金と受取り金額に関しては国民年金基金ホームページで確認をしてください。

国民年金基金の効果

課税所得金額400万円、掛金月額24,810円の方(年間297,720円)の場合。

課税所得金額400万円の方は所得税率20.42%(復興所得税含む)+住民税10%がかかります。そのうち297,720円は経費にできるのでこの分の税金は払わなくてよくなります。

297,720円×(20.42%+10%)=90,567円

本来払う分だった90,567円は国民年金基金に加入をすることで払わなくてよくなったと考えることができます。

そう考えると国民年金基金に年間297,720円分加入しているこの方は90,567円は払わなくてよくなったので

297,720円ー90,567円=207,154円が実際の自分の負担と考えることができます。

年金手帳

国民年金基金の注意点

・国民年金の保険料を払っていなければ加入することができません

・加入、掛金の変更は任意ですが、脱退や中途解約をすることができない

・遺族一時金は掛金総額を下回ることがある

・掛金は上限がある(個人型確定拠出年金と合わせて68,000/月)まで

ある程度の制約もありますが、上手に活用して老後資金を用意していただきたいと思います。