生命保険の貸付、払済保険、延長保険

生命保険の貸付、払済保険、延長保険

前回の講座との関連となりますが、もし毎月の保険料が払えずに保険が失効(保険の効力を失った)としても、自動振替貸付という制度により維持することができるというものです。

自動振替貸付

あくまでも解約返戻金がある保険契約であることが前提になります。

解約返戻金とはその保険を解約した時に戻ってくるお金がある保険契約のことです。

万が一保険料が払えない場合は自動的にこの解約返戻金の範囲内で、保険会社が保険料を立て替えてくれて契約が失効しないように継続させてくれるという制度になります。

立て替えられた保険料は一定の利息がかかります。

保険料として立て替えられた保険料も生命保険料控除の対象になります。

契約者貸付

また自動振替貸付とは異なり、保険料ではなくお金が必要になったときはその解約返戻金の範囲内、または解約返戻金のうちの定められた額(解約返戻金の90%が上限、80%が上限などの制限があるケース)の貸付を受けることができます。

保険会社によって利息がかかる。(2~6%が一般的)

払済保険と延長保険について

たとえば積み立ての終身保険の支払いがつらくなってきた、でもここまで積み立ててきて今解約したらもったいない・・というときに払込は終了させて、なおかつ保険は継続させる方法があります。

①払済保険

払込をいったん中止し、その時点での解約返戻金の範囲内で終身保険または養老保険に切り替えます。当然現時点での保障額よりも少なくなります。

保険を四角いお餅にたとえて、四角いお餅を横にぎゅーーっと伸ばしたようなイメージだと私は覚えているのですが伝わりますか(^_^;)

払済保険に変更すると付保されている特約はすべて消滅してしまうので注意です。

②延長保険

名前だけみるとこちらのほうがなんだか定期を終身保険に切り替えるようなイメージになってしまいますが全く逆です。

払込をいったん中止するまでは一緒ですがその解約返戻金の範囲内で、保険金の金額は変えずに期間を延長するのが延長保険です。

保険という容器に詰め物をめいいっぱい詰め込むというようなイメージでしょうか??

この私のイメージは全く参考にならないのでスルーしてください。

延長保険についても特約がすべて消滅するので注意が必要です。

払済保険と延長保険の共通点は

・払込を中止すること

・解約返戻金の範囲内で行うこと

で、、違いは

払済保険は保険金額は変わるが、保険期間は変わらない。

延長保険は保険金額は変わらないが、保険期間が変わる。

という点です。

医療保険に払済保険、延長保険を適用する際は特約がたくさんついていることがあるので注意が必要です。

また2~3年以内で有れば、一定の要件で払済保険、延長保険ももとに戻すことができるので、保険会社に確認をしてみてください。