確定拠出年金(DC|401k)の3つのデメリット

確定拠出年金(DC|401k)の3つのデメリット

私が一番お勧めする老後生活式の準備方法は確定拠出年金です。とお伝えしました。メリット、デメリットを含めて私は確かにそう思いますが、メリットは以前お話ししましたので、今回はデメリットについて触れてみたいと思います。

60歳まで口座から引き出すことができない

これは確定拠出年金の特徴でもあります。これと引き換えに税制上の優遇措置が受けられるわけですが、いったん確定拠出年金専用口座に拠出が開始すると脱退一時金の要件に該当しない限り60歳まで受け取ることはできません。

将来の厚生年金の額が減る

日本の年金制度は3階建てと言われていますが、会社員の方は原則1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金保険には加入しています。そして3階建ては自助努力での貯蓄や運用。または会社で確定拠出年金以外の企業年金で加入していればそれが3階部分に該当します。

デメリット②に影響してくるのは、2階部分の厚生年金保険です。この保険の保険料は給与に応じて変動し、この厚生年金保険料をいくら払ったかで将来もらえる厚生年金の金額が変わってくるのです。ですので厚生年金では年収が低い人より、年収の高い人のほうが将来もらえる厚生年金の額は多くなってきます。

確定拠出年金に加入をする場合、従来の給料とは別に会社が掛け金を拠出してくれる場合はよいのですが、従来の給料の一部を掛け金として拠出することができる場合・・いわゆるマッチング拠出を選んだ場合。

例えば今まで月20万円の給料をもらっていてそのうちの1万円を拠出に回すということになると、当然ですが月19万円の給料になります。20万に対しての保険料率だったのが19万円に対しての保険料率になるので実質支払う保険料は少なくなります。

厚生年金保険料が仮に7%だったとしたら20万円の7%は14000円、19万円の7%は13300円になります。払い出しが少ないからいいじゃないかと思いますがそれは現時点での話です。この時に払った保険料が将来の厚生年金ほけんりょうに影響するとなると手放しで喜べませんよね。。

この厚生年金保険料の減少分も確定拠出年金の運用で補っていかなければなりません。

住宅ローン借り入れの年収要件に影響がでる

こちらも従来の給料の一部を掛け金として拠出することができる場合・・いわゆるマッチング拠出を選んだ場合ですが、住宅ローンを利用する場合は年収によって借り入れの限度額が制限されるのですが、拠出をすることで年収が下がり、それに伴い住宅ローンの借入限度額が下がってしまうことがあります。

限度額を最大限利用して理想のマイホームを手に入れたいと考えている方は、しばらくの間は拠出をストップまたは減額しておく必要があります。

老後資産形成には非常に有効な制度とは思いますが、このあたりのデメリットも十分注意をしてください。